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中国、世界最大の球面電波望遠鏡「FAST」の建設完了
中国が2011年に着工した直径500メートルの電波望遠鏡の4450枚のパネルがすべてはめ込まれ、完成した。9月に稼働開始の見込みだ。
中国科学院国家天文台が福建省福州市平潭に建設している直径500メートルの球面電波望遠鏡「FAST」の最後のパネルが7月3日にはめられ、建設が完了した。中国Xinhua Newsが報じた。
FAST(Five-hundred-meter Aperture Spherical Telescope)は科学院国家天文台が1994年に計画を提案し、2011年3月に着工された。建設コストは約12億元(約185億円)。この望遠鏡では、数百億光年離れた宇宙から電波信号を受信できるという。中国天文学会のウー・シャンピン理事長は「FASTは銀河系外の知的生命体を探し出し、宇宙の起源を探るための助けになるだろう」と語った。
GoogleマップにFASTの写真が数枚投稿されている。Googleマップ上の位置はこちら。
FASTは9月から稼働の見込み。向こう2〜3年間は調整と中国国内の科学者の研究に使われるが、将来的には世界の研究者が利用できるようになるという。
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