Facebook、「猫を飼う女性は独身が多い」などの一般論をAIで検証
Facebookが、国際猫の日(8月8日)を記念して、猫派と犬派の違いを16万人の匿名化したユーザーデータを人工知能技術で解析することで検証した。
「猫好きは犬好きより友達が少ない」「猫を飼う女性は独身が多い」──このような一般論が本当かどうか、ユーザーデータの解析で調べてみたと、米Facebookが8月8日(現地時間)に発表した。この日は国際動物福祉基金が決めたInternational Cat Day(国際猫の日)だ。
一般に犬は社交的で人懐こく、猫は独立心が強くて気難しく、それぞれを好きな人もそうした特徴を持っているとみられている。そうした一般論をユーザーデータの解析で検証するというものだ。
この解析では、米国在住の16万人のユーザーデータを匿名化した上で利用した。この16万人は、猫または犬(あるいは両方)の写真を投稿しているユーザーだ。解析には、4月に発表した人工知能(AI)採用の物体認識技術を用いた。以下、猫の写真を投稿しているユーザーを「猫人間」、犬の写真のユーザーは「犬人間」としていく。
犬人間の方が友達が多いのか?
犬人間の方が猫人間より平均して26人(Facebook上の)友達が多かった。猫人間は猫人間と友達になる率が2.2倍と多いが、犬人間にはそうした特徴はあまりみられなかった。
かといって猫人間は社交的ではないとも言えず、犬人間よりもイベントへの招待率が高かった。
猫人間の女性は独身が多い?
猫人間の30%がFacebookの「交際ステータス」で「独身」だった。犬人間は24%だったので、猫人間の方が独身が多いことにはなったが、女性に限らなかった。
猫人間の方が気難しい?
投稿に添えられた「今の気分」の数を分析したところ、猫人間で最も多いのは「疲れた」。次いで「気分いい」「腹立たしい」「ハッピー」だった。犬人間は「わくわく」「元気いっぱい」「祝福された気分」が多かった。
この他、好きな映画やドラマ、書籍の傾向なども分析している。報告はこちらで閲覧できる。
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