スミソニアン学術協会が運営する国立米国歴史博物館が7月31日に、ある求人を行った。「全米各地の醸造所を回り、その土地のビールを飲んでくる」――それが仕事の内容だ。年俸は6万4650ドル(約650万円)、雇用期間は3年間という条件である。AFP通信が紹介している。
日本人がイメージする以上に、米国人とビールの関係は密接だ。同協会食品歴史プログラムディレクターのスーザン・エバンズ氏は、「ビールの醸造と製法の改良は、米国建国以前から続いてきた重要な歴史で、食品産業や地域生活を形作ってきました」と述べる。歴史博物館が資料を蒐集する十分な理由だ。
もちろん、ビールを飲んで酔っ払うだけでは仕事にならない。論文の執筆、資料の収集、飲食物の歴史調査を、博物館展示を前提にこなす必要がある。博物館が求める人材は、高学歴で学術研究の経験があり、さらにビール産業に精通していることが望ましいという。
こうしてみると、普通の現地調査研究員と変わらないのだが、やはり「旅費とビール代は経費で飲み放題」という条件は魅力的らしい。求人条件が公開されてから、博物館のサイトにはアクセスが殺到し、一時は求人情報ページがアクセス不能になったという。残念ながら、この求人は8月10日までに締め切られた。
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