Intel、ドローンやVR向け“視覚野”SoCのMovidiusを買収 「RealSense」強化へ:GoogleやDJIが採用
ビジネスをPCからクラウドやIoTにシフトしているIntelが、コンピュータに“目”を与えるコンピュータビジョンプロセッサを手掛けるMovidiusを買収すると発表した。MovidiusのSoC「Myriad 2」は、DJIのドローンやGoogleの3D端末「Project Tango」に採用されている。
米Intelは9月5日(現地時間)、コンピュータビジョンプロセッサを手掛ける米Movidiusを買収すると発表した。買収総額などの詳細は公表されていない。IntelはMovidiusの技術を3D深度センサー技術「RealSense」の向上・強化に活用する。
Movidiusは2005年創業のカリフォルニア州サンマテオに拠点を置く非公開企業。「Vision Processing Unit」(VPU)と呼ぶコンピュータビジョン向けSoCと高度な機械知能(マシンインテリジェンス)アルゴリズムを提供する。同社のVPU「Myriad 2」は、ディープニューラルネットワークをサポートする省エネルギーSoCで、米Google(のProject Tango)や中国DJI(のドローン)などに採用されている。
Movidiusは公式ブログで、「買収完了後も従来通りの熱意と顧客第一の姿勢を続ける」としている。
IntelはRealSense戦略の一環として、多数の関連企業を買収している。8月には機械学習最適化チップを手掛けるディープラーニングのNervanaを買収した。
同社は8月にサンフランシスコで開催した開発者会議「IDF 2016」で、RealSenseカメラ搭載のスタンドアロンの“MR”(Merged Reality)HMD「Project Alloy」を披露した。
Intelで新技術グループ担当上級副社長を務めるジョシュ・ウォルデン氏は「コンピュータビジョンはコンピューティングの“カンブリア爆発”のトリガーになる。Intelは、Movidiusを統合したRealSenseおよび知覚コンピューティング技術により、このコンピューティングの新しい波の最先端を行く」と語った。
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