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「将棋の時とは違う」――東大を目指したAIの腕は“人間的なアプローチ”:「ロボットは東大に入れるか」成果報告会(2)(2/2 ページ)
人工知能(AI)の「腕」を担うのは、電王戦でおなじみのデンソーウェーブ。ところが、アプローチの仕方が「将棋」とは違うらしい。
筆記問題で答えを紙に書く仕組み
東ロボくんがペンを持って文字を書く――そのための作業プロセスはこうだ。メールサーバを通じ、ロボットアームが問題の解答をAIから受け取ると、内蔵カメラで机の上に置かれた解答用紙の位置を認識し、ペンの位置を補正しながら解答欄に答えを書き込む。人の手によって置かれる解答用紙は、いつも同じ場所に置かれるとは限らないためだ。
文字を書き込むときは、テキストデータとして送られてきた答えを1文字ずつ抽出し、JISコード化。文字を書くべき座標を出力してロボットが腕を動かす座標に変換する。
代筆ロボットとして実行する動作は「AIから答えをもらって実際に書くというシンプルなもの」と澤田さんは話す。
東ロボくんは動きの自由度の観点から、アーム2本の計14軸構成となっている。右手にあたる部分でペンを持ち、左手には答案用紙を押さえる機構とカメラ、照明用ライトが搭載されている。土台となる箱の下には、文字を解釈するための産業用PCとロボットの制御装置が配置されているという。
会場で行われたデモは東ロボくんが解答用紙に名前を書く場面から始まったが、ロボットアームの動作に最適な軌道を通るため、書き順はめちゃくちゃ。フォントを忠実に再現したきれいな文字とのギャップに、会場が笑いの渦に包まれていた。
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