「LINE BLOG」規約修正 「最終アクセスから1年経過で削除」撤回 「勝手に削除はしない」
「LINE BLOG」の規約が一部修正され、「最終アクセスから1年以上経過したアカウントはユーザーに無断で削除できる」としていた条項が削除された。
LINEは11月17日、ブログサービス「LINE BLOG」の規約を一部修正し、「最終アクセスから1年以上経過したアカウントはユーザーに無断で削除できる」としていた条項を削除した。もともとユーザーに無断でブログを削除する予定はなく、「誤解を招きかねない」と判断したため。
LINE BLOGは2014年から著名人向けに提供しており、14日から一般ユーザーに開放。規約も同日から改定された。
新たな規約には、「最終のアクセスから1年以上経過したアカウントを、事前にユーザーに通知することなく削除できる」との条項があり、「ブログを放置すると1年で削除するという運用は珍しい」と、一部ユーザーの間で話題になっていた。
同社によるとこの規約は、コミュニケーションアプリ「LINE」の規約と合わせたもの。LINEの規約では「最終アクセスから1年以上経過したアカウントをユーザーに告知せず削除できる」と定めており、「ユーザー本人が亡くなった後、遺族が削除を希望した場合などに対応できるように」との意図からという。
LINE BLOGでは「一定期間ブログへのアクセスがなかったとしても、ユーザーの作成したコンテンツを勝手に削除する予定は一切ない」とし、規約のこの条項は「誤解を招きかねない表現だった」と判断。17日付けで削除した。
LINEのブログ担当役員・佐々木大輔さんもこれについて自身のブログで解説。「ブログやSNSにとって、作られたアカウントとコンテンツは宝」とし、削除するつもりはなかったと説明している。
また、ユーザーが同社に対して、ブログコンテンツを「広告・宣伝・利用促進の目的の範囲内で利用することを無償で許諾する(著作者人格権の不行使を含む)」とする条項が一部で批判されている件についても、佐々木さんがブログで反論した。
佐々木さんによるとこの条項は、「ブログに掲載されたコンテンツをピックアップしたり、ランキングに表示したりする際、問題が起こらないようにするためのもの。例えば、記事中の写真がアプリのインターフェースに合わせて自動でトリミングされるなどのケースを想定している」とし、「よくある普通の規約」と説明している。
さらに、「本件アカウントを削除すると、本件コンテンツも同時に削除される」との条項もあり、「LINEアカウントを削除したらブログも同時に消えるのか」との見方もあった。同社によると「LINE BLOGアカウントを削除すればブログも消える」という意味で、LINEアカウントだけを消してもブログは残るという。ただLINEアカウントを消すとLINE BLOGにアクセスできなくなり、ブログの削除や編集もできなくなる。
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