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機能を全て盛り込んだのに売れない!? ノートPCのデザインと使いやすさの関係“中の人”が明かすパソコン裏話(1/2 ページ)

メーカーの中の人だからこそ知っている“PCづくりの裏話”を明かすこの連載。今回はノートPCに求められる機能のバランスについてご紹介します。

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 こんにちは、日本HPでPCの製品企画 を担当している白木智幸です。この連載では、PCの周辺機器やPCパーツ、機構の仕組みなど、普段は脇役ともいえる部分に光を当て、それらの素晴らしさや製品を選ぶときに気を付けたいポイントを紹介してきました。

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 今回は、製品を設計するコンセプトという、ものづくりの柱ともいえる部分に過去の事例を交えて迫ってみようと思います。ところで、皆さんはノートPCの機能をてんこ盛りにすれば「売れる」商品になると思いますか? 答えは「No」です。ユーザーとしては多機能なほうが便利と思うはずなので不思議に思うでしょう。

 まずは、イメージしやすい身近な製品で考えてみたいと思います。例えば、家庭用のエアコンを例に説明しましょう。エアコンは室外機と室内機で構成され、中にはファンと熱交換器が入っています。実は、これだけで空気を冷やしたり、あたためたりするためのエアコンに必要な基本部品はそろっているため、エアコンという商品は完結します。

 しかし、ユーザーは「寒すぎたりしないように制御してほしい」「風を部屋中に行き届かせてほしい」「掃除が面倒なので自動でやってほしい」「空気をキレイにしてほしい」など、冷やしたりあたためたりするだけでなく、さまざまな快適機能を求めます。

 そこでメーカーは温度・人感センサー、風向ルーバー(サーキュレーション機能)、お掃除ロボット機能、マイナスイオン発生機能など、快適さを向上する機能を搭載することでユーザーの声に応えています。

つまり、エアコンの場合は「快適さ=多機能」というコンセプトが成り立ちます。

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多機能化が進むエアコン

 実際に各社のエアコンを見てみると、おおよそ上位のモデルは考えられる全ての快適機能を備えています。そこからニーズの高い機能に絞り込んだ商品、最低限の装備を備えた商品という製品ラインアップが続きます。

 ここまで商品が多彩になると、どうやって選んだらいいのか悩むことも多いかもしれません。私なりの選定基準としては、滞在時間や滞在する時間帯(昼・夜)によって性能にこだわる部屋、そうでない部屋と選ぶ商品のグレードを変えます。滞在時間が長いほど、多彩な機能の恩恵を得やすいですし、夏の夜は一晩中つけていても冷えすぎない細かな制御ができるエアコンを……と考えているからです。

 このように、エアコンは「多機能=商品性が上がる」という関係が見えてきます。

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