東京湾で最大震度7の地震が起きる――気象庁が8月にこんな緊急地震速報を出し、すぐに誤報と判明して取り消したトラブルを受け、同庁は12月13日、再発防止策を施した緊急地震速報システムを14日から運用すると発表した。
トラブルは、8月1日午後5時過ぎに発生。「東京湾でマグニチュード9、最大震度7の地震が発生する」との緊急地震速報の「予報」を54事業者向けに配信し、すぐに誤報と判明して「キャンセル報」を出して取り消したが、関東地方の交通機関などに影響が出た。千葉県富津市に設置していた地震計の電源部が故障し、出力する観測データが異常値を示したことが原因だったという。
新システムでは、地震学的にあり得ない大きさの振幅を記録した際に対象から除外し、緊急地震速報を出さないようにする。加えて、1カ所の観測点のみのデータを使う場合は、地震学的に考えられるマグニチュードの上限値を設け、過大な震度予測をしないよう改善するという。
システムの改善に合わせ、トラブルを受け利用を停止していた関東地方の地震計15カ所を再稼働する。
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