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FacebookのザッカーバーグCEO、“自宅のAI執事”プロジェクトの成果を報告

Facebookのマーク・ザッカーバーグCEOが今年の個人目標として掲げた自宅のスマートホーム化プロジェクトの成果を発表した。自らコードを書いて人工知能(AI)システムを構築したことで、その可能性と課題が見えたとしている。

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 米Facebookのマーク・ザッカーバーグCEOは12月19日(現地時間)、今年の1月に宣言した今年の個人目標である“自宅のAI執事”プロジェクトのこれまでの成果を発表した。

 同氏は1月、アイアンマンに出てくるJ.A.R.V.I.S.(ジャーヴィス)のようなAI(人工知能)執事を自宅に構築すると宣言した。

 12月の時点で、邸宅内の照明の調整、好みの音楽の再生、訪問客の顔認識による解錠システムなどが構築できたという。

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誰かが玄関に来るとbotが通知する(左)、照明の制御をbotに命令する(右)

同氏はこれらを、Facebookの顔認識技術や音声認識技術、Messenger botなどを利用し、自らPython、PHP、Objective Cでプログラミングしたという。

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ザッカーバーグ氏による概念説明

 同氏は米Fast Companyを自宅に招き、botでジャーヴィスを操作する様子をデモしてみせた(リンク先の記事で動画を見ることができる)。

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「新しいTシャツを出して」

 愛娘のマックスちゃんのお昼寝BGMシステムや愛犬Beastのための自動餌やりシステム、愛用のグレイのTシャツを“飛び出させる”マシンの開発にも取り組んだ。そのためにはハードウェアも改造する必要があり、スマートホーム化の課題の1つだという。

 ザッカーバーグ氏は、自分で1年間、約100時間をこのプロジェクトに費やしたことで、人工知能(AI)やIoTについて多くを学んだという。実際に体験することで「人間より正確な視覚、聴覚、触感、言語を持つAIシステムが5〜10年以内に実現できるという予測にさらに自信を持てた」と語る。同氏はこの成果のAPIなどを、オープンソースで公開する計画という。

 だが、限界も見えたという。学習材料を与えずに、完全に自ら新しいスキルを身につけられるシステムの構築は、例えあと1000時間費やしても難しいと同氏は言う。そのためには、全く新しいブレイクスルーが必要だとしている。

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