紙でオリジナル機体を作れるロボット「Kamibot」(カミボット)の資金調達プロジェクトが、クラウドファンディングサイトMakuakeでスタートした。1万7400円(税込)コース以上で支援すると、Kamibot基本セットが届く。出荷は2017年4月を予定している。
Kamibotは子ども向けプログラミング学習用ロボット。ロボット本体にペーパークラフトを付けて遊べることからこの名前が付けられたという。
ロボットには、6色のLED、2つのDCモーターと上部を回転させるサーボモーターが備わっているほか、黒いラインを認識するIR(赤外線)センサーが付いておりライントレース走行が可能。また、2つの超音波距離センサーによって、障害物までの距離を測りながら走行できる。連続稼働時間は約120分。USBミニケーブル経由で充電できる。
操作は、スマートフォンの専用アプリ(iOS/Android)からBluetooth 4.0経由で方向転換やスピード制御など、遠隔で可能。画面上では、ロボットのバッテリー残量や周囲の障害物も把握できる。
Kamibotのプログラミング学習は年齢やスキルに応じて2段階で構成。6歳〜小学校低学年を対象とした「カミカード(KamiCard)アプリ」(iOS/Android)と、小学校中学年以上を対象にした「カミブロック(KamiBlock)アプリ」(iOS/Android/PC用)の2種類が用意されている。アプリは全て無料。
KamiCardは、記号でデザインされたカードを使ってのプログラミングが可能。「順次」「繰り返し」「条件」などを身に付けることができる。一方、KamiBlockはScratch(スクラッチ)のようにブロックを組み合わせてプログラムを組む形式。それぞれに組んだプログラムを実行すると、ロボットに動作が反映される。
ペーパークラフトはKamibotの公式ページからダウンロードでき、プリントアウトしたものを指示に沿って切り抜いたり折り曲げたりするとロボット本体にぴったり取り付けられる。
Kamibotを開発したのは、オープンソース技術を使用したロボット開発を得意とする韓国企業の3.14。今後、プログラミング学習以外にも英語、算数などの学習に使える「マップ」(Map)というアクセサリーの提供も予定しているという。現在、英語と韓国語のみ対応のアプリ(一部、スペイン語、イタリア語にも対応)も、日本語に順次対応していく予定だとしている。
(太田智美)
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