トランプ大統領、移民規制令は「イスラム教禁止ではない」とFacebookで主張
イスラム教徒が多い7カ国からの米国への入国を停止する大統領令について、ドナルド・トランプ米大統領が自身のFacebookページで「不誠実なメディアが報じるようなイスラム教禁止ではない」と主張した。
「この大統領令はメディアが不正確に報じているような“イスラム教禁止(Muslim ban)”ではない」──ドナルド・トランプ米大統領は1月29日(現地時間)、自身のFacebookページで、27日に署名した移民規制大統領令についてこう説明した。
問題の大統領令には、シリアの難民の受け入れを無期限に停止する他、その他の国からの難民の入国も120日間停止し、イラク、シリア、イラン、リビア、ソマリア、スーダン、イエメンを「懸念地域」とし、これらの国の出身者の入国を90日間停止するという条項などが含まれている。
トランプ氏が言うように、この大統領令は信じる宗教によって入国を制限するものではない。だが同氏は個人的なTwitterアカウント「@realDonaldTrump」で、この大統領令を弁明する流れの中で「多数のキリスト教徒が中東で処刑されている。われわれはこの恐怖が続くことを許すわけにはいかない」という、宗教は無関係だという主張と矛盾するようなツイートをしている。
この大統領令では、上記7カ国の出身者はビザやグリーンカードを持っていても対象となるため、多くの移民を従業員として採用しているGoogleやFacebookをはじめとする多くのIT企業などが懸念を表明している。
トランプ氏は投稿で、この大統領令はバラク・オバマ前大統領が2011年にイラクからの難民受け入れを6カ月間停止したのと同じだと主張する。だが、合法的な移民の入国も差し止めるというのは、オバマ政権時代の停止とは大きく異る。
同氏は「シリアの難民が置かれている非人道的な状況には非常に同情するが、私の最優先事項は常に米国を守ることだ。だが、大統領として、苦しんでいるすべての人々を助ける方法を模索していく」という言葉で投稿を締めくくっている。
この投稿には、1時間で2万5000件以上のコメントが付けられている。Facebookのコメント表示アルゴリズムがどう動いているか不明だが、少なくとも上部に表示されるコメントはトランプ氏に肯定的なものがほとんどだ。
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