ダイキン工業、ソフトバンク・テクノロジー(SBT)、青山商事は3月22日、さまざまな職種の人が職場環境に感じるストレスをIoT(Internet of Things)デバイスで検証する実証実験を7月に始めると発表した。被験者にセンサーを装着し、心拍間隔から判定したストレス度合いと職場環境、睡眠状態などの関係を明らかにするという。
被験者のベルトにネット接続対応のセンサーを装着し、心拍情報や睡眠時間などを収集。データはSBTのクラウド基盤に送信して分析する。心拍間隔が大きくなるとリラックス、小さくなるとストレスを感じている――というように、心拍のゆらぎから「はつらつ」「いらいら」などのストレス度合いを判定。就業時のストレス度と、職場環境、睡眠状態などの相関関係を明らかにするという。
センサーはダイキン工業が開発。心臓の動きに伴う、体のわずかな振動を捉える同社のセンシング技術「Airitmo」を応用した。被験者は、青山商事の衣料品業界の取引先など、さまざまな職種から募る。
検証結果は、3社がそれぞれのサービス開発に生かす。ダイキン工業は、人のストレス度合いに応じて空調を自動調節する仕組みを開発し、SBTはクラウドやセンサーデバイスを制御するソフトウェアの安全性向上に役立てる。青山商事は健康状態とファッションを組み合わせたサービスの創出を目指すとしている。
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