お笑いコンビ・オリエンタルラジオの中田敦彦さんが、自身が出演するお笑いライブのチケットを悪質な転売から防ぐため、再販機能を備えたチケット販売プラットフォーム「Peatix」を使い始めたことを、自身のブログで明らかにした。「このライブで、テクノロジーによる勝利宣言をしたい」と意気込んでいる。
「Peatix」は日系ベンチャーの米Peatixが運営する、電子チケット販売プラットフォーム。チケットはスマートフォンなどの画面上にQRコードとして表示され、主催者が設定した場合のみ第三者に再販できる。再販価格の上限は主催者が設定でき、定価以上の取引の利益は再販者と主催者で分配する仕組みだ。
中田さんが4月15日に更新したブログ記事「オリラジ中田、チケット転売屋と大乱闘!」によると、4月22日のライブのチケットが、転売サイト「チケットキャンプ」で80枚ほど転売されていることを確認。先行販売の予約がいつもより多く、常連の顧客が「抽選に外れた」と言っていたこともあり、「転売屋に買い占められた」と判断したという。所属事務所の吉本興業に相談したが「取るべき対策が思いつかない」との反応だったという。
中田さんは「次のライブは、絶対に転売屋が介入できない仕組みを作る」と決意。5月に開くライブのチケット販売サイトを、吉本芸人が通常利用する「チケットよしもと」ではなく「Peatix」にした。「このライブで、テクノロジーによる勝利宣言をしたい。結果はその日明らかになるだろう」としている。
チケットの高額転売をめぐっては、昨年8月、音楽関連4団体が反対する声明を新聞などに発表したことをきっかけに、議論が盛り上がっている。
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