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流行中のSNS「Mastodon」の「インスタンス」って何? 文字で読んでもよく分からないので絵にしてみた太田智美がなんかやる

文字がダメなら絵に書いてみる。

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 4月に入ってから日本で急速に流行しているWebサービス「Mastodon」(マストドン)。MastodonはオープンソースのSNSで、500文字までのテキストや画像をTwitterのように「トゥート」(投稿)できる。

 Mastodonの大きな特徴は、Mastodonを構築するためのソフトがオープンソースで公開されていること。ユーザーは好きな「インスタンス」を選択し、「インスタンス」を超えてやりとりできるという。そして、独自の「インスタンス」を作ることもできるのだそうだ。

 ところで筆者は、この「インスタンス」を理解するのに時間がかかった。そこで、Mastodon流行当初から追いかけているITmedia NEWS編集部の松尾公也に聞きながら、「Mastodonのインスタンスとは何か」について整理し、会社から支給されたばかりの「Microsoft Surface Pro 4」を使って絵を書いてみたいと思う。

Mastodonの「インスタンス」とは星である

 Mastodonの「インスタンス」とは、要するに「星」である。好きなインスタンスを選択するということは、つまり「どの星に住むのか」を決めることだ。


Mastodon「インスタンス」とは
星を決める

 それぞれの星には王様がいて、どんな星がいいか、この星には何人住めるのか、どういう人が住めるのか、住み心地の良い星にするには……などをその王様が考えている。

 @nullkalさんが運営する「mstdn.jp」という星は現在一番住人が多い星で、6万8881人が住んでいる。続いて多いのが「pawoo.net」(6万8449人)、3位が「mastodon.social」(5万242人)だ(4月19日午後16時30分時点)。


Mastodon「インスタンス」とは
人気の星たち

 「インスタンスを超えてやりとりできる」というのは、星が違っても違う星の人とやりとりできるということ。例えば、「mstdn.jp」の星に住む人と「pawoo.net」の星に住む人同士で会話もできるし、お互いにフォローして発言をウォッチすることもできる。

 ちなみに「ローカルタイムライン」と呼ばれているのは、同じ星に住む人たちが投稿した全ての発言が見られる場所。フォローしている・していないに関わらず、同じ星の住人たちが発信した全ての発言が流れてくる。「連合タイムライン」は同じ星の住人がフォローしている違う星の住人の発言も流れてくるタイムライン。“友だちの友だち”のようなイメージだ。


Mastodon「インスタンス」とは
インスタンスを超えてやりとりできる

 ここまでくればもうお気付きかと思うが、「独自のインスタンスを作ることができる」というのは、「誰でも好きな星を作ることができる」ということ。4月19日午前6時半時点で、全世界で約1000のインスタンスが立ち上がっているが、つまりこれは「Mastodonの世界に1000個の星ができたよ」ということである。もちろん、どこに住むかはみんなの自由! 1つの星に住んでもいいし、10個の星に同時に住むことだってできる。ただし、星に住む場合は「この星に住みます!」という申告が必要なのでそれぞれの星でアカウントを取る必要がある。

 最後にもう1つ、疑問がある。お金も掛かり、管理も面倒くさそうなのに、なぜみんな「インスタンス」をやたらと立てたがるのだろうかということだ。その答えはきっと、心の中にある――「自分の星を持ちたいんだ」。

太田智美

筆者プロフィール

プロフール画像

 小学3年生より国立音楽大学附属小学校に編入。小・中・高とピアノを専攻し、大学では音楽学と音楽教育(教員免許取得)を専攻し卒業。その後、慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科に入学。人と人とのコミュニケーションで発生するイベントに対して偶然性の音楽を生成するアルゴリズム「おところりん」を生み出し修了した。

 大学院を修了後、2011年にアイティメディアに入社。営業配属を経て、2012年より@IT統括部に所属し、技術者コミュニティ支援やイベント運営・記事執筆などに携わり、2014年4月から2016年3月までねとらぼ編集部に所属。2016年4月よりITmedia ニュースに配属。プライベートでは2014年11月から、ロボット「Pepper」と生活を共にし、ロボットパートナーとして活動している。2016年4月21日にヒトとロボットの音楽ユニット「mirai capsule」を結成。

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