検索
ニュース

「エンジニアに無理と怒られた」――熱烈“攻殻”ファンが思い込めた「1/8タチコマ」開発の舞台裏(4/6 ページ)

アニメ「攻殻機動隊」の「タチコマ」を、Cerevoが1/8サイズで再現。音声認識機能を備えるなど、市販ロボットと比べると「やり過ぎた」という高機能な製品だ。そんなタチコマには、社内でも上位に入るほど“攻殻ファン”の開発者の思いが込められている。

Share
Tweet
LINE
Hatena

並列化機能は「すんなり実装できた」

 一方、海田さんが「すんなりと実装できた」と話すのが「並列化」機能だ。あるタチコマが記憶したことを、別のタチコマも共有・同期する――という作中の仕組みを再現したものだ。

 例えば、あるユーザーが自分のタチコマに「レモンは甘いんだよ」と教えると、Cerevoのサーバ上で、レモンの画像と「甘い」という追加情報を結び付ける。その後、他ユーザーのタチコマにも情報を共有。そのタチコマにレモンを見せると、本体のセンサーで画像認識し「知っていますよー、レモンでしょ? レモンは甘いんだってね」と話すようになるという。

photo
「知っていますよー、レモンでしょ?」

 「個人が持っているiPhone、iPadを同期する作業も『並列化』と言える。だが今回のタチコマは、高額なだけに1人が複数台を持つのはかなりのレアケース。そうすると、違うユーザーのタチコマと並列化しないといけない」(海田さん)

 この「他人のタチコマとの同期」が、かえって実装が上手くいった理由という。タチコマがユーザー別に成長する機能を作るのは、開発や管理が難しい。だが、各ユーザーのタチコマが情報の入り口となり、全体に一概に覚えさせるだけなら、開発のハードルは高くない」(海田さん)。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

ページトップに戻る