Intel、「Thunderbolt 3」をCPUに統合し、ロイヤリティフリーに
IntelがAppleと共同開発した高速汎用データ転送技術「Thunderbolt」を自社のプロセッサに統合し、2018年にはプロトコル仕様をサードパーティーにロイヤリティフリーで公開すると発表した。
米Intelは5月24日(現地時間)、米Appleと共同開発した高速汎用データ転送技術「Thunderbolt」の現行版「Thunderbolt 3」を同社のプロセッサに統合し、来年プロトコル仕様をサードパーティーにロイヤリティフリー(ライセンス使用料無料)で公開すると発表した。
Thunderbolt 3をCPUに統合することでPCの基板を省スペース化でき、PCメーカーは従来より薄く、軽いPCを開発できるとしている。プロトコル仕様の公開により、チップメーカーは安価なThunderbolt対応チップを製造できるようになり、同プロトコルをサポートする多様なデバイスの登場が期待できる。
ThunderboltはUSB-Cと統合されており、1つのポートで充電ポートとしてもディスプレイやストレージなど、さまざまな外部装置との接続ポートとしても機能する。データ転送速度はUSB 3.1の約4倍に当たる最大40Gbpsと高速だ。
Intelは、現在のVR HMDは2Kのリアルタイム映像を実現するためにPCと複数のケーブルで接続する必要があるが、Thunderbolt 3をサポートするようになれば1本のケーブルで4Kの映像を実現できるようになるとしている。
米Microsoftは「Windows 10」の4月の「Creators Update」でThunderbolt 3端末のプラグ・アンド・プレイサポートを拡張した。IntelとMicrosoftは今後もWindowsでのユーザー体験向上で協力していくという。
Appleとの協力も続ける。Appleのハードウェアエンジニアリング担当上級副社長のダン・リッチオ氏は発表文で「AppleとIntelはThunderboltの立ち上げ段階から協力してきた。われわれはThunderboltに関するIntelの今回の決定を賞賛する」と語った。AppleのMacBook Proの最新モデルのポートはすべてThunderbolt 3だ。
Intelによると、現在120種以上のPCがThunderbolt 3をサポートしており、2017年末までにその数は150近くになる見込みという。
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