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真っ暗な写真に「目では見えない画像」合成、視認性向上 AI活用で

可視光画像と非可視光画像をAIが自動的に合成する技術を、NECと東工大が開発。それぞれの画像から、視認性が高い部分を抽出して1枚の画像に組み合わせる。

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 真っ暗な写真や、映りの悪い写真に、同じ角度からサーモカメラなどが撮影した非可視光画像を人工知能(AI)が自動合成して見やすくする――そんな「マルチモーダル画像融合技術」を開発したと、NECと東京工業大学が6月5日に発表した。それぞれの画像単体では捉えにくかった状況も見やすくなるという。

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可視光画像(左)と非可視光画像(右)
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単純な合成(左)と新技術による合成(右)

 サーモカメラやX線カメラといったカメラの種類、明るさや障害物の有無といった撮影環境に応じ、AIが画像内の部分ごとに「視認性の度合い」を評価。一般的なカメラで撮影した可視光画像を含む複数枚の画像から、視認性が高い部分を抽出し、1枚の写真に合成する仕組みだ。

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 非可視光画像の中から異常や危険物などのわずかな特徴を捉え、白とびや黒潰れなどが生じないように強調度合いを自動調整。視認性の高いマルチモーダル(可視-非可視)融合画像を自動生成するという。

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白とびや黒潰れなどが生じないように強調度合いを自動調整

 新技術を使えば、夜間や濃霧などの環境下で施設を監視したり、まぶしいヘッドライトを向けられても対向車を認識できる自動運転車を開発したりと、悪条件でも素早く正確な状況判断が可能になるとしている。

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