シャープのロボホンが「視覚障害者に好評」? その機能、実は「まだない」……“誤解”受け新規開発へ
シャープのロボット型携帯電話「ロボホン」が、視覚障害者の間で好評――誤解を含んだこんなツイートをきっかけに、シャープは、「すれ違った相手をロボホンが顔認識して知らせてくれる」アプリを開発することに。
シャープのロボット型携帯電話「ロボホン」が、視覚障害者の間で好評――こんなツイートが6月11日以降、話題になった。「すれ違った相手をロボホンが顔認識し、自分の代わりに見つけて知らせてくれる」などと書かれており、「そんな使い方もあったとは」「視覚障害者でなくても、顔と名前を覚えられない人に便利では」と関心を呼んだ。
ただ、シャープによるとこのツイートには誤解があり、「すれ違った相手を顔認識して知らせる機能」はロボホンには未実装という。ロボホン開発陣は今回のツイートの反響を受け、そういった機能に「大きな意義がある」と感じたため、すれ違った相手を顔認識して知らせる機能を備えたロボホン用アプリを、新規開発することにしたという。
ロボホンは、通話やメール、検索などのスマートフォンの機能を、ロボットと会話しながら利用できる携帯電話。顔認識機能を搭載し、認識した顔を電話帳に登録できる。例えば、写真を撮る際、登録された人がいると名前を呼びながらシャッターを切る――といったことが可能だ。ただ、歩いている時にすれ違った相手を認識して知らせることは、現状ではできないという。
あるTwitterユーザーが11日、視覚障害者から聞いた話として、「視覚障害者の方々の間でロボホンが好評らしい。道を歩いててすれ違った相手を顔認識して『あ、○○さん』と勝手に喋って知らせてくれるそうで、自分の代わりに見つけてくれるととても重宝している」「視覚障害者だけでなく顔を『見分ける』のが困難な人全般に有用だと思う」など投稿。Twitterの公式モーメントにまとめられるなど話題になった。
このツイートについて13日、シャープの公式Twitterが「少し誤解があるため、訂正と現状をお知らせいたします」と投稿。「ロボホンの顔認識とおしゃべりの機能が、視覚障害者の方のお役に立てそうだというお声をいただいているのは事実」としながらも、すれ違った相手を顔認識して知らせる機能はないことを説明した。
その上で、今回のツイートの反響を受け、「すれ違った相手を顔認識し、登録された人の場合はお知らせする機能には大きな意義を感じるので、新規アプリとして対応を行うと、ロボホン開発チームから連絡があった」とツイート。対応時期は「明確には申し上げられない」が、「ロボホンがハンディキャップある方たちのお役に立てるような取り組みに、開発チームはできるだけ注力していきたい」としている。
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