Twitterで“身に覚えない”投稿 「アプリ連携」の落とし穴:ITりてらしぃのすゝめ(2/2 ページ)
Twitterで身に覚えのないツイートが――よく分からないサードパーティー製アプリに「アクセスを許可」した記憶はありませんか?
これは、あなたのTwitter投稿過去1000件の内容から、クーポンを提供するという内容のキャンペーンです。Twitterを使った、よく考えられた面白い内容だと思います。その内容の通り、「連携アプリを認証」する画面では、「タイムラインのツイートを見る」という行為を許可させるか聞いています。
まずは、この内容を熟読し、許可するかどうかを決めなくてはなりません。決して、青いボタンを即座に押してはいけないわけです。
ところが……。ちょっとした事件が起きます。マクドナルドの公式Twitterアカウントは、わずか1日後にこのような投稿を行います。
その短い時間の中に、なんとマクドナルドでない第三者が、「バーガーツイート診断」という同じ名前の「連携アプリ」を作成、あたかも公式のように振る舞いながら拡散していました。
細かく見ると、URLが異なるのが分かりますが、これを短い時間に判断しろというのは本当に難しいことです。このように、既に「大企業ならば変なことはしないだろう」という思い込みの裏をかくものも登場しているわけです。
個人的には、このような卑劣な行為は社会的に許せないものだと思っています。マクドナルドもキャンペーンに力を入れていたわけですので、このような犯行はきっちりとさばかれるという事例ができるといいと思っています。
「連携アプリ」は定期的に一掃を
そもそも、アプリ連携という仕組みを使わなくても、SNSを楽しめるはずです。最近ではWWFがハンコに動物の姿を入れた絵を表示する「WITH STAMP」というキャンペーンがありましたが、そのハンコの姿を見るためには単に名字を入力するだけでよく、SNSでアプリ連携を許可させることもありませんでした。キャンペーンのストーリー作りもさることながら、無駄なアプリ登録をさせないという意味で素晴らしいと思いました(参考記事)。
とはいえ、タイムライン上には多くのアプリ連携要求があふれかえっています。知人がオモシロ診断をしていると、思わず自分もやりたくなってしまうでしょう。全ての診断をやめろとも言いにくいですが、そのような見知らぬアプリに権限を渡すことのリスクを考え、定期的に「アプリ連携の見直しをし、見知らぬアプリは全て連係解除」してください。
Twitterのアプリ連携ページと、Facebookのアプリ連携ページを見て、積極的に連係解除してみてください。
中には、連携した直後は素直に診断アプリのように動くものの、数カ月、数年後に豹変することもあり得ます。最低でも年に1度、できれば月1くらいで見直すといいでしょう。
SNSでは、このように「アプリ連携」という通り道から、あなたが意図しない投稿をする方法があります。他にも、「誕生日のようなありがちなパスワード」を入力することで、スパム投稿を行うことも。アプリ連携を気にすると共に、SNSに関しては「パスワードを強化する」ことも忘れないでください。
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