三菱UFJ、仮想通貨「MUFGコイン」初公開 スマホアプリで送金:CEATEC JAPAN 2017
三菱東京UFJ銀行が今年5月に試験導入した仮想通貨「MUFGコイン」のデモンストレーションが「CEATEC JAPAN 2017」で披露。
三菱UFJフィナンシャル・グループは、独自の仮想通貨「MUFGコイン」を使った取引のデモンストレーションを、家電見本市「CEATEC JAPAN 2017」(千葉・幕張メッセ、10月3〜6日)で披露する。スマートフォンアプリで送金したり、自動販売機での決済に使ったりといった利用シーンを想定している。一般向けイベントで公開するのは初めて。
MUFGコインは、三菱東京UFJ銀行が2017年5月から同行員向けに試験導入している。スマホアプリの画面上で預金口座の残高を1円=1コインに交換し、事前登録した「友達」と取引できる。Suicaなどの電子マネーとは違い、コインから円に還元することも可能だ。友達同士で食事代などを精算できる「ワリカン」機能も搭載。取引時の本人確認には、指紋など生体認証を利用する。
取引記録をP2P方式の分散データベースで管理する「ブロックチェーン」を活用する。リアルタイムで取引でき、手数料が安いP2P送金の実現を目指す。小数点以下の単位を活用した決済の提供も検討している。
現時点では約1500人の行員が使っているが、将来は一般向けにも提供を予定している。CEATECのブースでは、ジムのポイントとMUFGコインをひも付ける仮想の事例を紹介。ジムのトレーニング中、ダンベルを持ち上げた回数に応じ、ポイントをMUFGコインとして付与。自動販売機での飲料購入に使えるというものだ。
三菱東京UFJ銀行の小出俊介さん(デジタル企画部 事業開発グループ)は、「MUFGコインは、店舗決済などに導入してもらう考え。日常の決済手段として、日本中に拡散していきたい」と話した。
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