なんとなく怖い人におすすめの「ビットコイン入手方法」:太田智美がなんかやる
「ビットコインを扱ってみたい」「でも、なんとなく不安でこわい」――そんな筆者がビットコインを扱い始めたきっかけとは?
最近よく耳にする「ビットコイン」。実は筆者、このビットコインに手を出すのがこわい。この感覚は、かつて物々交換の時代から貨幣経済に移り変わっていくとき、人々が紙幣を見ながら「こんな紙っぺらに本当に価値があるのか」と思ったであろう感覚に似ているのではないだろうか。
私たちはこれまで、当たり前のように紙やコインといった物体を伴う通貨を扱ってきたが、ビットコインは物体を伴わない。物質的に「持っている」という所有感が得られない恐怖があるのかもしれない。
しかし、クレジットカードやSuicaなどの電子マネーも、ビットコインと同じように物質的要素を伴わない。これらに対して恐怖感がないのはなぜかと考えてみたところ、それは「カード」というモノがあるからのようにも思う。
「ビットコインを扱ってみたい」「でも、なんとなく不安でこわい」――そんな筆者だったが、実は最近ビットコインを扱い始めた。きっかけは、とある飲み会でのことだった。
筆者 私、ビットコインの勉強をしたいんです。
事業本部長 じゃぁ、自分で扱ってみるのが一番だよ。自分で持っていると、興味も沸くし。
筆者 でも、信頼のできるサイトに行って、いいタイミングで買うのってなかなか決心がつかないというか……。いつも「また今度にしよう!」ってなっちゃうんです。
事業本部長 それなら僕のビットコイン送る? 売ってあげるよ。
筆者 そんなことができるんですか? どうやるんですか?
事業本部長 アプリを入れて、受け取りコードを表示してくれれば、希望の金額分のビットコインを送るよ。
筆者 えええええーーー! それならやりたいです。いくらくらいから始めるのがいいんでしょうか?
事業本部長 じゃあ、飲み会の費用の3000円くらいにしてみれば?
筆者 それでお願いします!
ビットコインウォレットアプリ「breadwallet」(iOS/Android、無料)をダウンロードし、「新規ウォレット」を作成。ここで「復元フレーズ」と呼ばれる秘密の暗号のようなものが提示されるので、紙にメモする。breadwalletでは安全のため、スクリーンショットを撮ろうとすると復元フレーズが変わってしまう仕様。そのため、手書きでメモしなければならない。
パスコードを設定したら準備完了。3000円を手渡し、受け取りコードを表示すると3022円分のビットコインを送ってくれた。
送金当時3022円の価値を持っていたビットコインは、10分後20円増え、1時間後は3075円に。記事執筆現在は、3489円になっている。
ビットコインを持ってからもうすぐ1カ月がたとうとしているが、この日以来、ほぼ毎日お金の動きをチェックするようになった。まだまだ分からないことだらけだが、自分のビットコインを持つことで少し近い存在になった。
ビットコインを入手する方法といえば、販売所や取引所から購入することの方が知られていそうだが、もし筆者と同じように「ビットコインを勉強してみたいけど、自分だけで購入する自信がない」という人は、ビットコインのことをよく分かっている、信頼のできる人に送金してもらうところから始めるのもいいかもしれない。
(太田智美)
筆者プロフィール
小学3年生より国立音楽大学附属小学校に編入。小・中・高とピアノを専攻し、大学では音楽学と音楽教育(教員免許取得)を専攻し卒業。その後、慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科に入学。人と人とのコミュニケーションで発生するイベントに対して偶然性の音楽を生成するアルゴリズム「おところりん」を生み出し修了した。
大学院を修了後、2011年にアイティメディアに入社。営業配属を経て、2012年より@IT統括部に所属し、技術者コミュニティ支援やイベント運営・記事執筆などに携わり、2014年4月から2016年3月までねとらぼ編集部に所属。2016年4月よりITmedia ニュースに配属。プライベートでは2014年11月から、ロボット「Pepper」と生活を共にし、ロボットパートナーとして活動している。2016年4月21日にヒトとロボットの音楽ユニット「mirai capsule」を結成。
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