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「iOS 11」アップデートはするべき? セキュリティ視点で考えるITりてらしぃのすゝめ(2/3 ページ)

OSアップデートはするべき? セキュリティの視点から解説していきます。

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本音:アップデートは「怖い」

 しかし……。メジャーバージョンが変わるアップデートは、上記のような「セキュリティ」目的ではない部分がメインです。iOS 11やmacOS High Sierra、Windows 10 Creators Updateなど、大きなアップデートでは新機能が多数含まれるだけでなく、これまで使えていた機能が変わったり、無くなったりすることも。

 そんな大きなアップデートでは、トラブルも付きものです。アップデートは怖いからやらない、という考え方も理解できます。

 実際、私も前回のmacOSアップデート、iOSアップデートで痛い目を見ました。macOSアップデート中に画面が消え、二度と起動しなくなったためにバックアップから戻すのに丸1日かかったこともあります。iOS 11のアップデートでも、なぜか同期がうまくいかず音楽関連アプリが全て起動しなくなり、再度復元をかけています。

Mac

 さらに、macOS High Sierraでは、パスワードのヒント欄にパスワードそのものが表示されるという、ちょっと考えられない不具合がありました。アップデートは提供されたものの、該当する不具合に遭遇した人はかなり大変な作業が強いられるという問題が実際に発生しています(関連記事)。

 個人で、家庭で使うPCとはいえ、使えない時間が発生することは問題ですし、トラブルの対応は大変です。特にiOSやAndroidのような「スマートフォン」が使えないとなると、連絡手段が無くなってしまうので、アップデートにちゅうちょする心情は理解できます。

 アップデートに起因するトラブルや問題は、OSやアプリベンダーの品質管理に期待するしかありません。最近のiOSやmacOSはパブリックベータと呼ばれる先行体験の機会があり、そこで多くのトラブルが報告され、修正されているはずですので、そのような仕組みが正しく回りさえすればトラブルは少なくなるはずなのですが……。

結論:それでもアップデートは「いつかはすべき」

 アップデートは重要、しかし、トラブルも付きもの。そこで対策としてお勧めしたいのは「特別な事情がある場合を除き、1〜2週間くらい様子を見て、何も大きな報道がなければ適用する」ことです。

 例えば、今回のmacOS High Sierraのひどいトラブルも、リリースされる直前に報道がありました。そのため、ニュースをしっかり見ていれば「ひとまずアップデートを当てない」という判断ができました。

 そして、リリースから約1週間後にはさらなる修正を含めたアップデートがリリースされていますので、まずは1週間待つ、その後何もなければ適用してもいいのでは、と考えられるわけです。

 特にiOSやWindows 10、macOSのメジャーアップデートは適用にかなりの時間がかかります。全体のバックアップを取る、アップデートをダウンロードし、適用する、万が一のことを考え、復元する時間を考えると、ほぼ丸1日の作業と考えられます。特にトラブル時の復元には、意外と時間がかかります。

 私も以前macOSのアップデートに失敗したときには、復元に「33時間」かかると表示され、頭を抱えました。そのため、アップデートは1週間後以降の「なるべく近い休日」に行うようにしてください。

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