ニュース
広島に“人工流れ星” 19年実現に向けファミマ、JALが協賛(2/2 ページ)
夜空に“人工流れ星”を流すプロジェクトにファミリーマートと日本航空(JAL)が協賛する。
岡島社長が「当初は企業協賛など想定しておらず、大きなプロジェクトになった」と話すように、今では各大学の研究機関や宇宙航空研究開発機構(JAXA)らとも協力して人工衛星システムなどを開発している。
ALEチーフエンジニアの蒲池康さんは「“人工流れ星”は天然の流れ星と似た原理で実現している」と話す。
「人工衛星から“粒”を極超音速の約7.0キロ/秒で発射し、強く圧縮して高温にする空力加熱の原理を利用する。詳しく分かっていないことが多いが、高温の流星源と蒸気が発光することで高度約60キロの地点に流れ星を作れる」(蒲池さん)
粒の素材などの詳細は「企業秘密」だが、金属を含む複合物を使っているという。蒲池さんは、“人工流れ星”の軌道計算、発光強度計算、流れ星を明るく光らせるための流星源の研究開発、人工衛星の設計など開発全般を担当。「入念なシミュレーションを繰り返し、プロジェクトは実現する見込みだ」と自信を見せる。
人工衛星は18年末〜19年初旬に打ち上げる予定で、「打ち上げ候補は民間ロケットを含め選定中」(岡島社長)という。
岡島社長は「これは壮大な科学実験。多くの人に宇宙を身近に感じてもらい、感動を分かち合いたい」と想いを語った。
関連記事
- 人工流れ星、2019年に広島で実施 ベンチャーら民間宇宙事業で
広島・瀬戸内海付近で人工的な流れ星を降らすプロジェクトがスタート。2019年の実施を予定している。 - 野口聡一さん、3回目の宇宙飛行 19年末から
宇宙飛行士・野口聡一さんの3回目の宇宙飛行が決まった。 - 月の地下に巨大空洞 「都市レベルの基地、建設できる」 「かぐや」のデータ解析で判明
月の地下に巨大な空洞があることが、「かぐや」で取得したデータを解析して判明した。長さは50キロにわたり、「都市レベル」のサイズの基地も建設できるという。 - 「みちびき」4号機打ち上げ成功 “日本版GPS”本格運用へ
“日本版GPS”を構築する人工衛星「みちびき」4号機の打ち上げが成功した。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.