5Gでどこでも「合奏」 ヤマハの音楽セッションソフトで実演
ヤマハとNTTドコモは、次世代通信規格「5G」の特徴の1つである「低遅延通信」を活用して、直接会わなくてもリアルタイムに音楽セッションができるライブデモを披露した。
ヤマハとNTTドコモは11月8日、日本科学未来館で、次世代通信規格「5G」の特徴の1つである「低遅延通信」を活用して、直接会わなくてもリアルタイムに音楽セッションができるライブデモを披露した。
友人とリアルで会わなくても音楽セッションができないか――。こんな希望に応えるため、ヤマハは2010年に「NETDUETTO」というセッションソフトを開発した。これは遠隔地のPCどうしを有線の光回線などでつなぎ、低遅延で快適な演奏環境を構築できるというものだ。今でも開発は続いており、NETDUETTOを用いてセッションした作品がニコニコ動画などで公開されている。これに5Gを用いることで、無線ながら低遅延で安定的に接続できるようにした。
会場では、音楽ユニット「I's CUBE」のキーボーディスト、松村裕二さんがメディアの前に、ボーカルの宇治田愛さんが離れた位置に設けられた防音室に入って遠隔セッションを行った。
演奏した松村さんは「画期的だと思う。少しだけ歌にもたつきは感じられるものの、合わせればすぐに慣れる。例えばキーボードが自宅にいながら、ボーカルが江の島でライブする、というような環境も、5GとNETDUETTOで実現できるのではないだろうか」と期待を寄せた。
NETDUETTOを開発するヤマハの原貴洋さんは「これまでNETDUETTOは快適な使用に光回線を必要としていたが、5Gによって野外ライブなど有線回線を引けない場所にも対応できる。また、携帯端末どうしで使えるようになればもっと気軽にセッションできるようになるのでは」と述べた。
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