ニュース
IBM、50qubitの量子コンピュータを実現 クラウドサービスは17→20qubitに
「IBM Q」で汎用量子コンピューティングシステムをクラウドサービスとして提供しているIBMが、プロセッサを従来の17qubitから20qubitにアップグレードする。また、50qubitのプロトタイプ構築に成功したとしている。
米IBMは11月10日(現地時間)、商用利用可能な汎用量子コンピューティングシステム「IBM Q」で、2つのプロセッサアップグレードに成功したと発表した。
1つは、これまで17qubit(量子ビット)で提供してきた顧客向けオンラインサービスを20qubitにアップグレードした。これにより、コヒーレンス時間は平均90マイクロ秒になった。このサービスは、2017年末までに提供を開始する。
もう1つは、20qubitと同じアーキテクチャを基に、50qubitのプロセッサのプロトタイプの構築に成功した。このプロセッサは次世代のIBM Qシステムで使えるようにする計画。
量子コンピュータには米Microsoftや米Googleも取り組んでいる。
関連記事
- IBMとMIT、「Watson AIラボ」を共同設立 10年契約の一環として
IBMがマサチューセッツ工科大学と10年の研究契約を結び、「MIT-IBM Watson AI Lab」を設立すると発表した。2億4000万ドルを投じ、ヘルスケアやサイバーセキュリティに向けた人工知能(AI)アルゴリズム、ハードウェア、ソフトウェアを研究していく。 - Google、プログラミング不要で“機械学習”試せるサイト公開
Googleは、人工知能などに用いる「機械学習」をプログラミングせずにブラウザ上で試せるサイトを公開した。 - Microsoft、量子コンピュータ向けプログラミング言語を年内プレビュー公開へ
70年代から量子コンピュータの研究に取り組んできたMicrosoftが、「Visual Studio」と統合した量子コンピュータ向けプログラミング言語のプレビュー版を年内に無料で公開する。 - 米IBM、汎用量子コンピューティングシステム「IBM Q」をクラウドで提供
業界初の商用利用可能な汎用量子コンピューティングシステム「IBM Q」をクラウドサービスとして提供。併せて量子コンピュータプラットフォームの新APIとシミュレーターも発表した。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.