「タイトル詐欺」なぜ横行? 煽り記事に“釣られない”ための心構え:ITりてらしぃのすゝめ(3/3 ページ)
一部のWebメディアで見られる“扇情的なタイトル”とどう向き合うべきか。SNS時代の情報との付き合い方を考える。
タイトルは書く側、出す側ともに“プロ”の仕事です。しかし、SNSに流れる反応、感想は、普通の人たちが作り出すものですので、そこにはさまざまなブレがあります。もちろん、時間がなくてタイトルだけしか読まない人もいるでしょう。その反応は真っ正面から受けとるのではなく、“参考程度に”とどめることが重要です。
いくらSNS上でバズっていたり、Facebookで信頼できる知人が反応していたとしても、自分がどう感じたかを中心に考え、信頼をアウトソースしないことを考えたいと思っています。
タイトル詐欺に疲れたら、インターネットを休むのもアリ?
SNS時代において、記事タイトルの付け方は本当に難しいものになりました。インターネット上で無料で読める記事は、アイティメディアのそれも含め「広告収入」に頼る部分が大きいです。そのため、ページビューという指標が今も重視されることで、クリックさせることだけを気にするようになることもあるでしょう。
そんな状況にあっても、良心のある編集部や書き手ならば、読者に信頼される、正しい情報を出すことに注力しているはずです。私も「何か1つでもプラスになるものを」と思いながら、本稿を書いています。
ただし、「悪貨は良貨を駆逐する」という言葉にあるように、インターネット上では「あおるタイトル」が横行しているのも事実です。できればタイトルに引きずられず、自分の主観や思い込みはいったん横に置いておき、時間があればしっかり記事本文にも目を通し、自分がプラスだと思った情報を吸収することを気を付けていただければと思います。
もしそれが面倒くさいと思ったら、いったんインターネットで「能動的に情報を取りに行く」ことを中止し、テレビ、ラジオ、新聞といった「受動的に情報が集められる」メディアに回帰するのも良いと思います。これなら、タイトルに引きずられることもありませんし、自分が興味のない情報も含め、満遍なく受け取れるでしょう。
最近、私は一般的なニュースはなるべくインターネット上からではなく、ラジオのニュースなどで聞くようにしています。趣味や特定分野の情報はインターネットの記事が充実していますので、タイトルに気を付けつつ、メディアを使い分けるという方法がいいのではないかと思っています。
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