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ワコムの液晶ペンタブレット「Wacom Cintiq Pro」に24型の大型モデル 年内には32型も

ワコムがクリエイター向け液晶ペンタブレット「Wacom Cintiq Pro」シリーズの新製品を発表。24型2種と32型1種を、3月29日から順次販売する。

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 ワコムは2月27日、クリエイター向け液晶ペンタブレット「Wacom Cintiq Pro」シリーズの新製品を発表した。ユーザーの要望が多かった大型モデル。クリエイターの制作現場を実際に見学して把握したニーズを反映したという。24型の「ペンモデル」とタッチ操作にも対応した「ペン&タッチモデル」を3月29日から順次販売する。年内には32型も追加する。

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「Wacom Cintiq Pro24 ペンモデル」
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「Wacom Cintiq Pro 32」

 価格は「Wacom Cintiq Pro24 ペンモデル」が25万7040円(税込、ワコムストア価格、以下同)、タッチ操作対応の「Wacom Cintiq Pro24」は5月発売で31万1040円。32型「Wacom Cintiq Pro 32」の価格は未定だ。

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ハートムート・ヴォーレイン氏

 同社のハートムート・ヴォーレイン氏(グローバル・プロダクトマネジメント シニア・バイスプレジデント)は「クリエイターの皆さんに質問をしたり、制作現場を見学したりすることにたくさんの時間をかけて製品作りに生かしてきた」と話す。大画面モデルを発表したのも、「クリエイターのワークフローが変化し、キャンバスもどんどん大きなものが必要とされてきている」(ヴォーレイン氏)からという。

 24型の解像度は3840×2160ピクセル(4K)。最大表示色は10億7374万色(10bit、接続PCの性能に依存)で、プロフェッショナルモニターと同等レベルの色再現性があるという。色域としてはAdobe SystemのAdobe RGBを99%カバーする。

 ガラス面に細かな凹凸を付けるアンチグレア処理を施すことで、外光の反射や映り込みを抑えると同時に、付属のペン(Wacom Pro Pen 2)を使用時に「紙に近い書き味」を再現した。「ペン先はプラスチックで画面はガラスだが、ガラスをプラスチックでなぞるような感覚であってはならない。筆やペンをアナログで使い分けている時のような書き味が体験できる」(ヴォーレイン氏)

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稲田祐一氏

 同社の稲田祐一氏(エンジニアリング&QA エグゼクティブ・バイスプレジデント)も「ディスプレイはキャンバスであり、紙であり、描く土台である」とし、新製品は「描くペンと描かれるキャンパスの両方から最適化をはかった」と話す。ペン先の動作と実際に線が描かれるまでのレイテンシーも最小化し、画面は長時間使用しても熱くならないように工夫したという。

 また、24インチ、32インチの3種に対応したオプションとして、専用スタンド「Wacom Ergo Stand」および液晶ペンタブレットの背面にドッキングして利用できるモジュール型PC「Wacom Cintiq Pro Engine」を発表した。

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 Wacom Ergo Standは高さや角度などが調整できる専用スタンドで、クリエイターは立った状態で作業をしたり、液晶ペンタブレットを回転させ縦向きにして描画したりすることができる。発売は5月を予定している。

 Wacom Cintiq Pro Engineは液晶ペンタブレットに一体化するため省スペースで、将来的にPCだけを買い替えることも可能だ。IntelのCore i5-7300HQを搭載しメインメモリが16GBの「Wacom Cintiq Pro Engine i5」(31万1040円)と、Xeon E3-1505M V6搭載で36GBの「Wacom Cintiq Pro Engine Xeon」(39万7440円)の2モデルがあり、いずれもグラフィックスにはNVIDIAのQuadro P3200(6GB)を採用している。

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 なお、既に販売している3D作品制作に特化したペン「Wacom Pro Pen 3D」も使用できる。

 今回発表した新製品の一部は、3月3日〜4月15日までミツメ(東京都江東区)に期間限定でオープンする「ワコムギャラリー」で体験できるという。Wacom Cintiq Pro 24やWacom Ergo Standの他、Wacomの現行製品などを展示予定。

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