本1冊の内容を約15分でラジオのように「聞く」ことができる。そんなサービスを、「本の要約サイトflier」を運営するフライヤーが始めようとしている。「第2回 AI・人工知能 EXPO」(東京ビッグサイト、4月4日〜6日)の展示ブースで同社の大賀康史代表取締役は、「郊外に行くと車通勤の人が多い。運転しながら本は読めないが、音声なら気軽に聞ける」と話した。
本の要約サイトflierは、各ジャンルの専門家が1冊の本を10分程度で読めるようにまとめた「要約」をWebサイトやスマートフォンアプリ(iOS/Android)で読めるサービス。会員数も17万人以上と順調に伸びているが「今は音声の時代になってきている」と大賀さんは指摘する。
読み上げにはエーアイの音声合成エンジン「AITalk」を採用し、現在提供している約1300冊の要約のうち、すでに1100冊ほどの音声コンテンツを作成したという。5月をめどに、まずはWebサイトで配信する見込みだ。
その後はアプリでの配信はもちろん、「Google Home」や「Amazon Echo」のようなスマートスピーカーの追加機能として提供することも検討しているという。
本の要約サイトflierの利用プランは、サンプルを20冊読める無料の「フリープラン」、1カ月5冊まで読める「シルバープラン」(月500円/税別、以下同)、全ての要約が読み放題の「ゴールドプラン」(2000円)の3種だが、音声読み上げは従来のサービスの追加コンテンツとして提供し「値上げはしない予定」(大賀さん)という。
大賀さんは音声読み上げ機能の追加により、「現在17万人ほどの会員数を100万人以上にしたい」と話す。まずは本の要約サイトflierというプラットフォームを育て、「自ら勉強しようという意思のあるユーザー」に向けた事業の展開を検討していく。
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