「冬に扇風機を動かすと寒い問題」を解決したダイソンの空気清浄ファン 空気を浄化する様子も“見える化”
ダイソンが空気清浄機能付き扇風機「Dyson Pure Cool」の新製品を発売。「冬に扇風機を動かすと寒い」というユーザーの声を受け、風の吹き出し口を切り替える機能を設けた。
ダイソンは4月12日、空気清浄機能付き扇風機「Dyson Pure Cool」の新製品を発売した。新たに液晶ディスプレイを設けて空気の汚れを可視化した他、フィルターの密度向上で空気清浄能力を高めた。さらに「冬に扇風機を動かすと寒い」というユーザーの声を受け、風の吹き出し口を切り替える機能を設けた。
Dyson Pure Coolは、「羽根のない扇風機」で知られる「Air Multiplierテクノロジー」を用いた空気清浄機能付きの扇風機。約9メートルのフィルターをプリーツ状に250回も折り重ねた「グラスHEPAフィルター」でPM0.1レベルの微細な粒子を99.95%取り除くという。
本体前面には、新たに円形の液晶ディスプレイを搭載。内蔵センサーで検知したVOC(揮発性有機化合物)やNO2(二酸化窒素)、空気中の微粒子など人の目には見えない空気の汚れをリアルタイムに表示する。運転モードを「AUTO」にしておくと、空気の汚れを検知して自動的に運転を開始。ガスや微粒子が減っていく様子もディスプレイで確認できる。空気が汚れた原因と浄化の様子まで「見える化」した。
Wi-Fiにも対応。スマートフォンアプリ「Dyson Link」(iOS/Android)を使えば、室内と外の空気(居住地域のPM2.5量など)が合わせて確認できる。英国Dysonでヘルス&ビューティー部門を担当するバイスプレジデントのポール・ドーソン氏は、「窓を開けるか、空気清浄機を動かすかの判断材料になる」と話す。この他、本体のリモート操作やスケジュール設定なども可能だ。
冬に動かしても寒くない「ディフューズドモード」
「室内の空気を確実にきれいにするには、検知、清浄、空気の循環という3つの要素が欠かせない。Pure CoolはAir Multiplierテクノロジーのパワーできれいな空気を毎秒290リットルも送り出し、部屋の隅々まで届ける」とドーソン氏。空気清浄機と扇風機を一体化した意義をあらためてアピールした。
一方で日本のユーザーからは「冬に扇風機を動かすと寒い」という声も上がっていたという。そこで「新開発のバルブ機構を用いた『ディフューズドモード』を設けた」(ドーソン氏)。ディフューズドモードをオンにすると、本体内でバルブが動き、空気の流れが変わる。風は前方ではなく、側面に新たに設けた開口部から後方45度で吹き出す仕組み。「通常モードに比べてワイドな風になるため、室内にいる人は寒さを感じにくい。消費電力や風の音も抑制できる」という。
新しいDyson Pure Coolは床置きを想定したタワーファンとテーブルファンの2種を同日から販売する。価格はオープンプライス。同社直販サイトではテーブルファンが5万9184円、タワーファンは7万2144円(どちらも税込)となっている。
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