ソニーの電子ペーパー端末でAIの手書き文字認識可能に 「Tegaki」開発ベンチャーが試験運用
Cogent Labsは5月7日、AIを使った同社の手書き文字認識(OCR)サービス「Tegaki」とソニーの電子ペーパー端末「DPT-RP1」を連携させ、電子ペーパーに書いた文字をデータ化して業務システムで利用するサービスの試験運用を始めると発表した。
Cogent Labs(東京都渋谷区)は5月7日、AIを使った同社の手書き文字認識(OCR)サービス「Tegaki」とソニーの電子ペーパー端末「DPT-RP1」を連携させ、電子ペーパーに書いた文字をデータ化して業務システムで利用するサービスの試験運用を始めると発表した。テキストの手入力や紙を回覧するといった作業を減らし、業務のペーパーレス化を促進する狙い。
TegakiとDPT-RP1はソニーの電子ペーパー端末向けドキュメント管理ソフト「デジタルペーパー連携サーバーソフトウェア」を使って連携。DPT-RP1に手書きで入力した文字をTegakiでテキストデータ化し、企業が業務に利用するシステムへ格納する。銀行や保険などの窓口業務をはじめ、問診票や電子カルテなどの医療分野、設備点検や品質管理といったチェック業務など、さまざまな用途での活用を見込む。
Cogent Labsでは、同社の顧客企業に対して試験運用のための環境を提供するほか、モバイル機器を活用する業務支援サービスなどの商談会「モバイル活用展」(5月9日〜11日、東京ビッグサイト)にも出展する。
Tegakiは、手書き書類をスキャンして取り込むとテキストデータ化して保存する文字認識サービス。ディープラーニング(深層学習)を活用したアルゴリズムにより、99.22%の精度で平仮名、片仮名、漢字、数字、アルファベット、記号などを認識できるという。
DPT-RP1は、ソニーが2017年6月に発売したA4サイズ(13.3インチ)の電子ペーパー端末。PDF形式で書類閲覧や書き込み、保存が可能で、約16GBの内蔵メモリに約1万のPDFファイルを保存できる。
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