ニュース
流出NEM、追い続けるホワイトハッカー Nスペで「仮想通貨ウォーズ」12日放送
「NHKスペシャル」で、NEMの大量流出事件が扱われる。犯人側はNEMをほかの仮想通貨に交換する資金洗浄を完了したとみられるが、各国のホワイトハッカーが、交換後も追跡可能なプログラムを開発するなど追跡を続けているという。
5月12日にNHK総合テレビで放送される「NHKスペシャル 仮想通貨ウォーズ 〜盗まれた580億円を追え!〜」で、580億円分の仮想通貨「NEM」が、取引所「Coincheck」から流出した事件が扱われる。犯人側はNEMをほかの仮想通貨に交換する資金洗浄を完了したとみられるが、各国のホワイトハッカーが、交換後も追跡可能なプログラムを開発しているという。
Coincheckから580億円相当のNEMが流出したのは1月26日。犯人側は、盗んだNEMをビットコインかライトコインに交換・販売するサイトをダークウェブ上に立ち上げ、3月22日に“資金洗浄”を完了したとみられる。NEMの推進団体「NEM財団」は、盗まれたNEMの送金先のウォレットアドレスに特定のマーク(モザイク)を付け、資金移動を追跡していたが、3月20日に「追跡を打ち切った」と発表していた。
Nスペ公式サイトの番組案内によると、警察や財団とは別に、独自に犯人を追跡している各国のホワイトハッカーが、NEMがほかの仮想通貨に交換された後も追跡が可能な独自のプログラムを開発し、交換に関わった人物から情報を集めるなど、追跡劇が続いているという。番組では、ハッカーたちの攻防に密着する。
放送は12日午後9時〜9時49分。
関連記事
- 流出NEM「完売」 資金洗浄完了か 販売サイトに金正恩氏の写真と「Thank you!!!」
「Coincheck」から流出したNEMの全額が、3月22日までに他の仮想通貨に交換されたようだ。犯人が開設したとみられるNEM販売サイトの在庫がなくなり、金正恩氏が札束に囲まれたコラージュ写真が掲げられている。 - コインチェックから盗まれた「580億円分のNEM」今どこに? ブロックチェーンで“一目瞭然”
コインチェックが運営する仮想通貨取引所「coincheck」から1月26日、580億円相当の仮想通貨「NEM」が盗まれた。このNEMは今、どこにあるのか――その“ありか”は実は、誰でも簡単にたどることができる。 - コインチェックから流出したNEM、追跡打ち切り NEM財団が声明
NEM財団がコインチェックから流出したNEMの追跡を打ち切ったと発表。 - コインチェック流出NEM、「Zaif」に大量流入 8億円分超 「CoinPayments」経由でモザイク消す
「Coincheck」から流出した仮想通貨「NEM」が、日本の別の仮想通貨取引所「Zaif」に大量に流入していることが分かった。4日までに流入した総額は8億円分以上。盗難NEMの資金洗浄にZaifが利用されている可能性がある。 - コインチェック、流出後も2カ月間で黒字5億円
マネックスグループが、買収したコインチェックの2018年3月期(17年4月〜18年3月)通期業績(見込み)を公開した。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.