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東芝、4年ぶり黒字転換も“一時的要因”強く
東芝の2018年3月期連結業績は、純利益が8040億円(前年は9656億円の赤字)と4年ぶりに黒字へ転換したが、米原発会社の債権売却益など、一時的要因が大きい。
東芝が5月15日に発表した2018年3月期(17年4月〜18年3月)連結業績は、純利益が8040億円(前年は9656億円の赤字)と4年ぶりに黒字へ転換した。米原発会社Westinghouse Electric Company(WEC)の債権譲渡に伴う売却益など、一時的な要因が大きい。
売上高が前年比2.4%減の3兆9475億円、営業利益が21.9%減の640億円。売却が遅れている半導体子会社「東芝メモリ」の業績は含まない。
一方、純利益が改善したのは、東芝メモリの利益に加え、WECの債権売却益と、それに伴う税負担の減少などの影響が大きかった。
WECの債権売却の他、17年12月に6000億円の資本増強を行ったため、18年3月末の自己資本は7831億円(17年3月末はマイナス5529億円)。東芝は17年3月末時点では債務超過に陥っており、プラスに転じない場合は上場廃止の恐れがあったが、回避した。
19年3月期の連結業績予想は、売上高が8.8%減の3兆6000億円、営業利益が9.3%増の700億円。純利益は、東芝メモリの売却益9700億円を計上し、33.1%増の1兆700億円を見込む。ただ、東芝メモリは、当初18年3月末の譲渡完了を予定していたが、中国の競争法当局から承認を得られず、手続きが遅れている。
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