次世代の消防救助用ウエアラブル「スマートゴーグル」コンセプトモデルを公開 暗闇でも要救助者を確認
セイコーエプソンが次世代の消防救助用ウエアラブル機器のコンセプトモデル「スマートマスク」および「スマートゴーグル」を発表。スマートグラス「モベリオ BT-300」の技術を応用した。
セイコーエプソンは5月18日、次世代の消防救助用ウエアラブル機器のコンセプトモデル「スマートマスク」および「スマートゴーグル」を発表した。同社のスマートグラス「モベリオ BT-300」の技術を応用。災害時、赤外線カメラと併用することで、煙や停電により視界が妨げられても屋内の状況を把握できるという。
30の企業や団体、大学などが参画する「G空間情報を利用した救助システム及び消防活動に関する検討会」(日本消防設備安全センター主催)が検討を進めてきた、次世代救助システム「STAR RESCUE SYSTEM」のコンセプトモデル。STAR RESCUE SYSTEMは、建物や地下街などにビーコンを設置し、普段は道案内や広告などに活用しながら、災害発生時には消防隊が状況確認に利用するというもの。併せて救助隊員の装備についても検討を進め、スマートマスクやスマートゴーグルを開発した。
BT-300は、有機ELパネルを採用したシースルー型のスマートグラス。これをゴーグル部分に組み込むことで、視界を確保しつつ赤外線カメラの映像や隊長からの指示(テキスト)、空気残量、方位といった情報を映し出せるようにした。赤外線カメラを併用すれば暗闇の中でも要救助者の位置や高温の場所を確認できるという。開発はエプソンの他、重松製作所、エア・ウォーター防災、国際航業、小林防火服、櫻護謨の各社が担当した。
スマートゴーグルのプロトタイプは「東京国際消防防災展2018」(5月31日〜6月3日、東京ビッグサイト)の日本消防設備安全センターブースで公開する。
関連記事
- エプソン、最新スマートグラス「MOVERIO BT-300」今秋発売 “スクリーン感”を払しょく
セイコーエプソンが、スマートグラスの最新モデル「MOVERIO BT-300」を発表。“スクリーン感”を意識させないシリコンOLED(有機)ディスプレイを採用している。 - 「眼鏡屋が作ったウェアラブル端末」で勝負 メガネスーパーの生存戦略
メガネスーパーは、100%子会社のEnhanlaboでウェアラブル端末事業の拡大を図る。眼鏡型ウェアラブル端末「b.g.」を企業向けに展開し、新たな収益の柱としていく。 - 「スマートウォッチは時計の価値が薄れる」──スマホと“連携しない”活動量計付きアナログ時計 エプソンが発売
アナログ針でデータを表示することにこだわった腕時計がエプソンから登場する。外付けのセンサーデバイスも用意するが、スマートフォンとの連携機能はない。その理由は? - 劇団四季「ライオンキング」でスマートグラス使用 多言語字幕サービス開始
ディズニーミュージカル「ライオンキング」の札幌公演で、スマートグラスを使用した多言語字幕サービスがスタートする。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.