ニュース
AIベンチャーのHEROZ、純利益2.6倍に B2B好調
将棋AI開発などを手掛けるベンチャー企業のHEROZが2017年5月〜18年4月の決算を発表。将棋ウォーズや、B2B領域のAIサービスが好調で増収増益だった。
AI(人工知能)ベンチャーのHEROZ(東京都港区)が6月8日に発表した2017年5月〜18年4月の決算は、B2B領域のサービスなどが好調で売上高が11億5500万円(前年比31.6%増)、営業利益が3億5400万円(同298.6%増)と増収増益だった。純利益は2億4700万円(同162.7%)。
B2B領域では、将棋AI開発で培った技術や知見を生かし、ディープラーニングなどの機械学習技術を集約したAIサービス「HEROZ Kishin」を拡販。収益を拡大した。
一方、B2C領域では、スマートフォンアプリ「将棋ウォーズ」の課金収入が好調に推移した。同アプリは、17年5月の「第2期 電王戦」でプロ棋士・佐藤天彦名人に勝利した将棋AI「Ponanza」(ポナンザ)を利用している。
今後も、同社の強みであるAI事業に注力。B2C領域で収益の確保、B2B領域で収益拡大を図りつつ、他社とのパートナーシップ戦略、知財戦略、人材採用を進めていく。
18年5月〜19年4月の業績予想は、売上高13億円(前年比12.6%増)、営業利益4億円(同12.9%増)、純利益2億8000万円(同13.3%増)。機械学習用の自社計算サーバ構築のため2億円を投資する予定だ。
同社は4月20日、東証マザーズに上場した。
関連記事
- 将棋ソフト「Ponanza」開発のHEROZ、マザーズ上場へ
東京証券取引所が、AIベンチャーのHEROZのマザーズ上場を承認。同社はゲームアプリ「将棋ウォーズ」「ポケモンコマスター」などを開発してきた。 - ローソンのあきこちゃん、将棋に強くなる 「Ponanza」搭載、LINEアカウント経由で対局
ローソンのLINE公式アカウント経由で、コンピュータ将棋ソフト「Ponanza」と対局できるようになった。 - 最後の「電王戦」、将棋ソフトの勝利で幕 佐藤名人は雪辱ならず
「第2期 電王戦」の第2局は、将棋ソフト「PONANZA」が勝利。 - AIが「神の一手」助言 スマホアプリ「囲碁ウォーズ」、HEROZが公開
人工知能ベンチャーのHEROZが、スマートフォンアプリ「囲碁ウォーズ」(Android版)の提供を始めた。 - 「もう自分では勝てません」 28歳の東大院生が最強の麻雀AIを作るまで
将棋や囲碁ではAIが人間のトッププロを超えたといわれている。運の要素がある麻雀にもAIの波が。麻雀AIは人間を超えられるのか。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.