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「Googleアシスタント」による電話予約代行「Duplex」のテストを今夏開始へ

Google I/Oでの自然な受け答えのデモで話題を呼んだ「Googleアシスタント」によるレストランと美容院への予約代行機能「Duplex」のテストが米国で始まる。アシスタントは最初にAIであると名乗り、会話を録音していることも説明する。

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 米Googleは、開発者会議「Google I/O」で披露した「Googleアシスタント」による電話予約代行機能「Duplex」のテストを米国で開始する。同社が6月27日(現地時間)、The Vergeなどの一部のメディアを本社のあるマウンテンビューのレストランに招待して実施したデモイベントで発表し、同日公式YouTubeチャンネルでデモ動画(記事末に転載)を公開した。

 duplex 1
新デモ動画によるとDuplexは最初に自分が「Googleアシスタント」だと名乗る

 デモ動画では、ユーザーがスマートフォンのGoogleアシスタントにレストランの予約を頼むと、「予約して15分以内に結果を報告します」と答えて目的のレストランに電話する。アシスタントはレストランに対し、最初に「私はGoogleアシスタントで、クライアントのために予約電話をしています。この会話は録音されています」と断ってから予約を申し込む。

 duplex 2
「この会話は録音されています」

 The Vergeによると、レストラン側が録音を拒否すると、「では後ほど録音しない状態でかけ直します」と答え、Googleの人間オペレータに引き継ぐという。人間のオペレータは問題発生時に引き継ぐだけでなく、Googleアシスタントによる通話履歴をAIアルゴリズムのためにマークアップする仕事をする。

 Googleのテストは一部の信頼できるユーザーと、限られたパートナーレストランで向こう数週間中に開始する。まずは店の営業時間を尋ねるだけの電話でスタートし、次にレストランの予約を今夏に、最後に美容院の予約もできるようにする。Googleは現在、この3つのケースしか学習させていないという。

 Duplexについては、Google I/Oでのデモであまりにも自然な受け答えだったこともあり、倫理的な問題を指摘されていた。これを受けてGoogleは実用段階ではGoogleアシスタントにAIだと名乗らせると約束し、その後AIの倫理原則を公開した。


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