火星の南極近くの氷河の下に液体の水があると、イタリアの研究チームが7月25日、米Science誌に発表した。これまで、過去の火星に液体の水があったとする報告はあったが、現在の火星に液体の水があると確認した報告はなかった。
研究チームは火星探査船に搭載した低周波レーダーを用い、2012年5月〜15年12月にわたりデータを収集。データを調べると、南極付近の氷河の約1.5キロ地下に安定した液体の水があると解釈できるという。
また、この1カ所だけでなく、他の場所にも地下水がある可能性も否定できないと研究チームは考察している。
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