スマホで商品を撮影、アレルギー情報など表示 ゴディバで実証実験
スマホで商品のパッケージを撮影すると、詳細な商品情報がアプリ画面に表示される。そんなサービスの実証実験を、日立ソリューションズとゴディバ ジャパンが実施した。
日立ソリューションズは7月31日、ゴディバ ジャパンの店舗で、スタッフがスマートフォンで商品パッケージを撮影すると、商品の情報がアプリ画面上に表示される実証実験を実施したと発表した。接客しているスタッフが、アレルギーに関わる材料が入っていないかを確認したり、顧客から要望があった商品が品切れでも類似商品を探したりしやすくした。
日本マイクロソフトのAIサービス「Cognitive Services」の画像認識機能と、クラウド型業務アプリケーション「Dynamics 365」を活用した。スマホで撮影した商品パッケージからAI(人工知能)が商品を特定し、Dynamics 365のデータベースに登録している商品情報をアプリに表示する。
AIの機械学習には、1商品につき10枚程度の画像を使うなどし、導入コストを削減、期間を短縮。Cognitive ServicesとDynamics 365の連携や、アプリ画面に情報をスムーズに表示させるチューニングなどは、日立ソリューションズが担当した。
実験は5月7日〜6月15日、ゴディバ ジャパンの店舗で実施。店舗スタッフが定番商品や期間限定商品のパッケージを撮影し、商品の詳細情報が正確にアプリに表示されるかを確認した。
実験に参加した店舗スタッフからは、「商品パッケージを持参して同じ商品や類似商品を買い求める客もいるため、パッケージの写真から入っていた商品がすぐに分かるとサービス向上につながる」といった感想が寄せられたという。結果を踏まえ、日立ソリューションズは今後さまざまなサービスに同様の技術を活用するとしている。
関連記事
- 台湾セブン-イレブンの無人コンビニ「X-STORE」 顔認証で決済、画像認識で商品一括読み取り NECが技術提供
台湾セブン-イレブンがオープンした無人コンビニで、顔認証や商品の一括読み取りを行うシステムにNECのAI技術を活用。 - 「変なホテル」に無人コンビニ 顔認証で入店、画像認識で精算
ロボットが接客するホテル「変なホテル ハウステンボス」内に、無人コンビニがオープン。顔認証で入店し、購入する商品を画像認識でクレジット精算、顔認証で退店する――という流れだ。 - 「すごすぎる」――地方のパン屋が“AIレジ”で超絶進化 足かけ10年、たった20人の開発会社の苦労の物語
焼きたての手づくりパンをレジに持っていくと、画像認識で瞬時に会計……そんな“AIレジ”が地方のパン屋にじわりと浸透している。その裏側にはシステム開発会社の苦闘の歴史があった。 - レジのない店「Amazon GO」開店 商品取って出るとAmazonアカウントで精算
“レジのない店”「Amazon GO」が米シアトルに開店。店に入り、欲しいものを取ってそのまま店を出ると、Amazonアカウントで代金が精算される。 - タブレットに指かざすだけ、手ぶらで買い物 日立が「静脈認証」活用
買いたい商品をタブレット端末のカメラにかざして登録し、さらに指を4本かざして静脈認証すると、支払いできる仕組みを日立製作所が開発した。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.