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Facebook、診断アプリ「myPersonality」のユーザー約400万人に「個人情報が不正に利用された可能性あり」と通知
Cambridge Analyticaのアプリによる個人情報の不正利用発覚以来アプリの調査を続けているFacebookが、診断系アプリ「myPersonality」を削除し、約400万人のユーザーに個人情報が不正に利用された可能性があると通知した。
米Facebookは8月22日(現地時間)、Facebook上で公開されていた診断アプリ「myPersonality」を削除したと発表した。アプリが同社からの監査の要請に応じなかったため。また、「あまり安全ではない環境で研究者や企業とユーザーが提供した個人情報を共有していることが明らかなため」という。
Cambridge Analytica(CA)のアプリとは異なり、このアプリを利用したユーザーの“友達”の個人情報は収集していないとしている。
myPersonalityの開発者らは、5月の時点で個人情報の共有を停止している。
myPersonalityの公式サイトによると、このアプリは2007年に当時ノッティンガム大学の学生だったデビッド・スティルウェル氏が立ち上げ、2009年に当時ケンブリッジ大学の院生で現在スタンフォード大学の教授であるミハエル・コシンスキ氏が参加した。ユーザーはオプトインで個人情報を提供するようになっており、それらの情報を多数の研究者や企業と共有してきた。「商用目的では使っていない」という。また、CAにデータを販売したケンブリッジ大学のアレクサンダー・コーガン氏は2人がケンブリッジに在学中、教授だったが、CAとは無関係だという。
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