電源オフでも「OK, Google」 もっとスマートになったソニーの4Kテレビ:IFA 2018(1/2 ページ)
ソニーの新しい4Kブラビアは本体にマイクを内蔵し、話しかけるだけでチャンネル操作や番組検索が行える「Googleアシスタントbulit-in」モデルだ。IFAの展示会場で実際に試すことができた。
ソニーは9月4日、4Kテレビの新製品として有機ELパネル採用の「AF9」シリーズと液晶パネルの「ZF9」シリーズ計4機種を発表した。本体にマイクを内蔵し、話しかけるだけでチャンネル操作や番組検索が行える「Googleアシスタントbulit-in」対応モデル。10月13日からオープンプライスで販売する。実売想定価格は、55V型有機ELテレビの45万円前後から。
両シリーズとも「IFA 2018」(ドイツ・ベルリン、8月31日〜9月5日)の開幕直前に欧州で発表されたモデル。IFAの展示会場では、18年中にファームウェアアップデートで対応予定のGoogleアシスタントbulit-inについて、担当者に話を聞くことができた。
実は北米で発売されているブラビアのAndroid TV搭載モデルの中には、すでにGoogleアシスタント対応のアップデートが完了している機種もある。ただし、それらはテレビの電源がオンの状態でリモコンの「Googleアシスタントボタン」を押さなければGoogleアシスタントが起動しない。対してA9FとZ9Fでは、画面が消灯しているスタンバイ状態でも、トリガーワードの「OK,Google」(ねえ、グーグル)で起動し、操作が可能になる。
「例えば料理中で手が油などで汚れている場合でもリモコンをさわらずにチャンネル切り替えや音量操作ができます」(ソニービジュアルプロダクツの田島充氏)。なお、今年の春モデルも年内に同様のアップデートを予定しているが、マイクを内蔵しているのはリモコンだ。
実際に操作してみたところ、音声操作に対するレスポンスはかなり良好だった。「OK,Google 最新のアクション映画がみたい」(英語)という音声コマンドに対して、若干“食い気味”なぐらいの速さで画面下部に入力内容が表示され、素早く検索結果を返してくる。
田島氏によると、フロントベゼルの下側に搭載したマイクの感度を高め、「コマンドに素早く、かつ正確に応答できるようチューニングを行ってきた」という。ただこのスピード感はテレビに内蔵されているチップセットの性能に依存するため、フラグシップ機以外のモデルでは試してみないと分からない。
多くの人たちにとって、テレビはリビングルームに欠かせないアイテムだ。スマートスピーカーを購入する気はなくても、テレビに内蔵されているならAIアシスタントを使ってみたいという人も多いはず。今後、AIアシスタントの普及において、テレビが重要な役割を果たすのかもしれない。
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