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スマホで自動運転車を呼ぶ「次世代モビリティ」、NTTデータなどが豊洲で実証実験(1/2 ページ)

NTTデータなどが豊洲駅周辺で自動運転車によるオンデマンド移動サービスの実証実験を実施する。住民参加の実験でサービス内容の検討を進め、2020年までの実用化を目指す。

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 NTTデータは9月13日、東京メトロ「豊洲駅」(東京都江東区)周辺で自動運転車によるオンデマンド移動サービスの実証実験を行うと発表した。限定条件下でシステムがすべての操作を行う「レベル4」の自動運転車両3台を使用、豊洲駅と近隣マンションなど3つの拠点を結ぶ「住民の足」とする。「住民参加の実証実験でサービス内容の検討を進め、2020年までの実用化を目指す」(NTTデータ 第一公共事業本部 企画部長の梶保夫氏)


3台の自動運転車

自動運転中。ドライバーが同乗しているが、限定条件下でシステムがすべての操作を行う「レベル4」自動運転だ

 実証実験は、NTTデータなど豊洲に拠点を置く4社で構成される「豊洲コンセプト委員会」、群馬大学「次世代モビリティ社会実装研究センター」(CRANTS)、大和自動車交通が共同で実施する。9月14日(金)、19日(水)、20日(木)の3日間、豊洲駅と商業施設の「アーバンドックららぽーと豊洲」、および豊洲地区にあるマンション(非公開)の3カ所に乗降地点を設定、利用者がスマートフォンで配車を依頼すると自動運転車が来て目的地まで送り届けるという。走行中の最高時速は25キロ。車両には安全のため大和自動車交通のドライバーが同乗する。


スマートフォンで配車を予約。後は乗降地点で待っていれば自動運転車が来る

 実験車両はミニバンタイプの市販車をベースに群馬大学が改造したもので、屋根の上に全方位撮影が可能な6レンズ可視光カメラの他、自車位置推定に使用するレーザーセンサーやGPSアンテナを搭載している。レーザーセンサーの有効距離は各100メートル。RTK-GPS(リアルタイムキネマティックGPS測量)を併用し、自車位置推定の誤差は2センチ程度という。また車体前面や側面には障害物を検知するレーザーセンサーも備えた。


屋根の上にレーザーセンサーやGPSアンテナを装備

自動運転車の運行状況を俯瞰(ふかん)できる3D運行監視システム

VR車内運行管制システムも公開した。市販のVRヘッドマウントディスプレイを用い、同乗しているかのように車内を見回せる

 車内にはコミュニケーションロボット「Sota」とタブレットを設置し、案内や乗車後のアンケートに活用する。NTTデータの町田宣久氏(第一公共事業本部 第一公共事業部 市場創造推進室 課長)は、「住民とのコミュニケーションを通じてサービスに必要な情報を収集する。いずれは情報発信の機能も持たせたい」と話している。


コミュニケーションロボット「Sota」。横にあるタブレットと連携して案内をする
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