西武鉄道らは10月16日、西武新宿駅で自律移動型警備ロボットの実証実験を11月26〜30日に行うと発表した。駅構内での自律型ロボットの有効性や、不審者・不審物の検知精度を確かめ、2020年をめどに本格活用を目指す。
AI技術を活用した監視カメラを搭載する警備ロボット「Perseusbot」(ペルセウスボット)を活用。西武新宿駅の構内コンコース(改札外)で「不審者/不審物の検知精度」「駅環境における自律移動の安定性」「駅係員/警備員の負荷軽減度合い」を検証する。
3月の発表によると、監視カメラが不審者として検知するのは「周囲を見回す動作、座り込み、けんか、物を投げる動作をしている人物」の他、倒れていたり急病人と推測する人物も検知するという。駅に長時間放置されている物は不審物として検知する。
実験は東京都立産業技術研究センター(以下、都産技研)、日本ユニシス、アースアイズ(東京都中央区)と共同で行う。ロボットは、都産技研が開発中の自律移動型案内ロボット「Libra」(リブラ)と、大型ロボットの用移動台座「Taurus」(トーラス)を組み合わせて開発した。サイズは1675(幅)×610(奥行き)×905(高さ)ミリ、重さ172キロ。
Perseusbotに搭載している監視カメラには、距離を測定できる3Dセンサーを採用。空間をミリ単位で認識することで、人のふらつきなど細かい動作を検知できるという。
訪日観光客などの増加により、首都圏の公共交通機関における安全性向上や駅係員の警備業務の負荷軽減が課題になっているという。各社は実験結果を基に、2020年をめどに公共交通機関での警備ロボットの普及を目指す。
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