クラウドファンディングで“パクリ”企画を掲載 運営元の対応は
クラウドファンディングサイトに、他社の企画を盗用した“パクり”プロジェクトが掲載されてた問題について、掲載元のCAMPFIREに原因と対応方針を聞いた。
「支援者の方を裏切ってしまい、大変申し訳なく思っている」――CAMPFIREが運営するクラウドファンディングサイトに、Webメディア「チャリツモ」が制作した「社会問題見えるカルタ」を盗用したプロジェクトが掲載されていた問題について、CAMPFIREはITmedia NEWSの取材にこう答えた。
CAMPFIREによれば、同社のクラウドファンディングサイトに他人の権利を侵害するようなプロジェクトが掲載されたのは今回が初。問題となったプロジェクトは、他のプロジェクト同様に利用規約やガイドラインに沿った審査を掲載前に実施していた。
プロジェクトページに掲載された画像の権利についても、CAMPFIRE側はプロジェクト申請者であるTOMOAKI1990氏というユーザーから、メールで「問題ない」と回答を得ていたという。
CAMPFIREは「チャリツモ様および関係者の方にご迷惑をおかけし、支援者の方を裏切る結果を招いてしまったことを、大変申し訳なく思っている」とコメント。
現在、同社では盗用プロジェクトに関する事実確認を進めているという。正確に問題を把握した後、公式発表を行う方針だ。TOMOAKI1990氏に対しては、プロジェクトのキャンセル手数料を請求している他、事実確認後に会員資格の停止や除名も検討する。
今後の対応についてCAMPFIREは、「再発防止策を敷き、サービスの向上に努める」としている。
事件の発端は
今回問題になったのは、CAMPFIREが運営するクラウドファンディングサイト「GoodMorning」に掲載されていた「子供でも楽しめて、社会的要素を含んだカルタを作りたい!」というプロジェクト。TOMOAKI1990氏が11月24日に申請し、運営元の審査を通過して28日から同サイトで資金を募っていた。
しかし、12月1日にチャリツモの指摘で、社会問題見えるカルタの“パクリ”企画であることが発覚。CAMPFIREはチャリツモとTOMOAKI1990氏に事実確認を行い、同日中にGoodMorningからプロジェクトを削除した。
盗用プロジェクトに支援してしまった人には、「CAMPFIREの判断でプロジェクトを取り下げる」という理由から、5日までに手数料を含む支援金の全額を返金したという。
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