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初めてのレンズはなぜ単焦点がいいのか荻窪圭のデジカメレビュープラス(4/4 ページ)

実は先日、新しく発売されたレンズを買っちゃったのである。シグマの「56mm F1.4 DC DN」。明るい単焦点レンズ。楽しいですな。

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もう一つのメリットは暗所に強いこと

 明るい単焦点レンズのもう一つのメリットは「暗所にも強い」こと。

 今度は別のカメラで。

 日が落ちかけた暗い時刻にF1.4とF5.6で猫を撮り比べたのがこちら。ISO感度はオート。F5.6の方は標準ズームレンズ相当だと思って見て下さい。


F1.4。ISO640

F5.6。ISO6400

 拡大して比べて見よう。


上がISO640、下がISO6400。ISO6400の方はディテールの毛がつぶれてたり色が濁ったりと高感度の悪影響が出てる

 絞り値が小さい(レンズが明るい)とその分多くの光を入れられるので、ISO感度を上げなくて済む。

 逆にレンズが暗いと光量が足りないとISO感度をあげなくちゃいけないので画質が落ちる。

 ISO感度を無理に抑えると、今度はシャッタースピードが遅くなるので手ブレしやすくなる。


シャッタースピードが遅いとこんな風にブレやすくなる

 暗所に強いので夜のポートレートもOk。


夜のポートレートもフラッシュ無しでISO感度もあまり上げなくても撮れる

 明るくない室内でも背景をぼかした「それっぽい」写真をさっと撮れるのだ。


とある温泉旅館の朝食に出た朴葉みそ

 部屋が暗くてもOkなのだ。

よって、最初に買うべきは手頃な単焦点レンズ

 以前聞いた話。ミラーレス一眼を買った人が「もっとボケる写真を撮りたいからカメラ買い換えたい」と言ったそうな。言われた人は「いや、ボケるレンズを買えばちゃんとそのカメラでもボケるから」と答えたそうだけど、「レンズを追加で買う人は少ない」と言われるのも分かるエピソードである。

 よって、デジタル一眼を買った初心者には、まず手頃な……「F1.8」でそこそこの価格の(そうなると、焦点距離もだいたい決まってくるので)レンズを勧めたい、というわけである。

 なんてことない被写体でも、背景がいい感じにボケるだけで気分が出るから。


単焦点で背景をほどよくぼかしてモノクロにするだけでこんな写真も簡単に
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