マッチングアプリは恋愛目的だけじゃない ミレニアル世代の「Tinder」の使い方
米国生まれのマッチングアプリ「Tinder」が日本のユーザーや利用の特徴を発表。ユーザーの8割は「ミレニアル世代」であり、恋愛だけでなく、友達や旅先での出会いを求めて利用する人も多いという。
自分のプロフィールを登録して異性と出会う「マッチングアプリ」といえば、恋愛や婚活目的で使われるイメージがある。ところが、今は恋愛だけでなく、共通の趣味を持つ友達作りや旅先を案内してくれる現地人との出会いを求めて使う人も多いという。
米Match Groupが運営するマッチングアプリ「Tinder」(ティンダー)でマーケティングを担当する久次米裕子さんによれば、ミレニアル世代のユーザーは「等身大の自分を伝えようとする」「出会いをきっかけにした体験を求める」といった特徴があるという。
Tinderは米国生まれのマッチングアプリ。スマートフォンの位置情報を使って、利用者が設定したエリア内にいるユーザーをマッチング候補として表示する。利用者は表示されたプロフィールを見て「いいな」と思ったら右に、そうでなければ左に画面をスワイプして候補を選ぶ。
同サービスは現在190カ国で展開し、アプリの総ダウンロード数は3億以上。日本でも2015年からサービスを提供しており、ユーザーの8割が2000年代に成人または社会人になる「ミレニアル世代」だ。
【編集履歴:2019年1月24日午後9時 Tinderより発表会のスライドに誤りがあったと連絡があったため、該当部分の画像を差し替え、アプリの総ダウンロード数を修正しました】
ミレニアル世代「等身大の自分を伝えようとする」とは
例えば、米国のユーザーがプロフィールでよく使う話題は「旅行」「食べ物」「飲み物」などに関するものだが、日本では「シャイ」「オタク」「愛猫家」といった自分自身を素直に表す話題がよく使われるという。「勝負用ではない等身大の自分を伝え、そんな相手を受け入れようとする人が多い」(久次米さん)
Tinderのエリー・セイドマンCEOも、「本当の自分を出さない状態で好きになってもらっても意味がない。日本のユーザーは『完璧な自分』ではなく『現実の自分』を打ち出そうとしている。今後もそこを強化していきたい」と話す。
一方、旅先での出会いには、有料会員向けの「パスポート」機能が使われているという。マッチングに必要な位置情報を、海外など今いる場所以外に設定できる機能で、旅行先にいる現地の人ともマッチングできる。これを使って地元の人しか知らない店で食事をしたり、現地のリアルな生活を体験したりするユーザーもいるという。
「恋愛でも、友達でも、旅先での出会いでもいい。Tinderでは、新しい人と出会うことで自分の視野や世界が広がることを伝えたい」(久次米さん)
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