NASA、火星探査機「Opportunity」の15年の任務終了を発表
NASAが、2004年に火星に着陸した探査機「Opportunity」のミッションコンプリートを発表した。昨年6月の大規模砂嵐で通信が途絶えてからJPLチームが復旧のために手を尽くしたが、断念した。
米航空宇宙局(NASA)は2月13日(現地時間)、火星探査機「Opportunity」のミッション完了を発表した。2004年7月26日に火星に着陸したこの探査機は、昨年6月の火星での大規模砂嵐中に通信がとぎれたままになっていた。
NASA JPLは公式Twitterアカウントで、「君は絶好のチャンス(the Opportunity of a lifetime)」だったし、今もそうだ。安らかに眠れ。君のミッションは完了だ」とツイートした。
Opportunityはその“双子の兄弟”である「Spirit」と共に火星の探査に活躍し、「Oppy」の愛称で親しまれてきた。(Spiritは2010年に通信が途絶え、任務終了になった。)当初は、これらの探査機は90日間、約1キロの移動を予定していたが、Opportunityは約15年間、約45キロ走行した。
その間、15枚の360度カラーパノラマ画像を含む21万7000枚以上の画像を地球に届け、火星にかつて水が存在していたことを示唆する赤鉄鉱や、隕石などを発見した。2005年には砂丘で身動きがとれなくなったが、NASAのJPL(ジェット推進研究所)チームの尽力で脱出した他、何度か危機があった。昨年の大規模砂嵐で命綱である太陽電池が長期にわたって充電できなくなり、6月10日に通信が途絶えた。
JPLのディレクター、マイケル・ワトキンス氏は「この勇敢で小さな探査機の記録、発見、純粋な粘り強さは、彼女を築き導いた人々の創意工夫、献身、忍耐力の証だ」と語った。
火星では現在、2012年に着陸した「Curiosity」や昨年11月着陸の「Insight」などが探査を続けている。JPLは2020年に向けて新たな探査機を準備中だ。
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