ニュース
違法ダウンロード対象拡大の疑問に回答 漫画家の赤松健さんがAbemaTVで
漫画家の赤松健さんが、2月14日にAbemaTVのニュース番組「AbemaPrime」に出演。違法ダウンロードの対象拡大に関する疑問に回答すると発表した。
漫画家の赤松健さんは2月14日、著作権を侵害する違法ダウンロードの対象を拡大する政府方針について、ネット上に寄せられた疑問の回答をネット番組で解説することを明らかにした。インターネットテレビ局「AbemaTV」のニュース番組「AbemaPrime」で、同日の午後9時から放送する。
番組内で「Twitterのアニメアイコンはどうなるか」「アニメや漫画の感想Webサイトは今後どうすればいいか」といった内容を弁護士と議論するという。
違法にアップロードされたものであることを知りながらコンテンツをダウンロードする行為は、映画や音楽では2012年から親告罪として刑事罰化されている。近年は「漫画村」などの海賊版サイト対策として、静止画などへの対象拡大も議論されている。2月13日には文化審議会著作権分科会で漫画、小説、雑誌、写真、論文、コンピュータープログラムなど、あらゆるネット上のコンテンツに対象を拡大することが了承されたと朝日新聞が報道。これを受け、違法ダウンロードの被害者である漫画家から反対意見が続出していた。
赤松さんも13日に「このままだとネットが『嫌がらせ天国』になる」と自身のTwitterアカウントで懸念を表明。14日以降、弁護士や法学者とともにネット番組やネットニュースに出演し「『これは合法で、これは違法になる。これは今も違法だが〜』みたいな解説をしつつ、心構えを論じます」と予告していた。
関連記事
- 「スクショもNG」で広がる混乱、合法と違法の線引きは? “違法ダウンロード対象拡大”の問題点
著作権法の改正案で検討されている「違法ダウンロード対象拡大」は何が問題なのか。合法と違法の条件をあらためて整理してみたい。 - 「誰が頼んだ」違法ダウンロード対象拡大、人気漫画家も懸念
文化審議会で、違法ダウンロード対象拡大の方針が了承されたと朝日新聞が報道。このニュースを受け、違法ダウンロードの被害者であるはずの人気漫画家からも異論が出ている。 - 「意味のない法改正」「イラスト界が壊滅する」 違法ダウンロード対象拡大で漫画家らが“反対集会”
違法ダウンロードの対象拡大について、識者らが実質的な“反対集会”を開催。漫画家の竹宮惠子さんや赤松健さんらが意見を述べた。 - 「静止画ダウンロード違法化」に反対 日本マンガ学会、「研究・創作を阻害する最悪の結果招く」
漫画やテキストを「ダウンロード違法化」の対象に加える動きについて、日本マンガ学会が反対。2次創作や研究のためのダウンロードも制限されるため、「一般ユーザーの萎縮を招き、研究・創作を著しく阻害する最悪の結果となることが予想される」と危機感をあらわに。 - 静止画ダウンロード違法化案「目的を見失っている」──情報法制研究所、懸念と改善案を提言
一般財団法人情報法制研究所(JILIS)は、いわゆる「静止画ダウンロード違法化」について審議している文化審議会著作権分科会小委員会に対し、「保護法益・利益に立ち戻った原理的な考察を欠く」「対象範囲を限定しないことによる副作用の指摘を無視している」と批判した。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.