Appleとスタンフォード大、「Apple Watch」ユーザー40万人参加の医療アプリ調査結果報告
Appleとスタンフォード大学は、2017年11月に米国で公開した「Apple Watch」向け医療アプリ「Apple Heart Study」による研究調査結果を発表した。心房細動検出に成果があったとしている。
米Appleと米スタンフォード大学医学部は3月16日(現地時間)、共同開発した「Apple Watch」向け医療アプリ「Apple Heart Study」の、40万人が参加した研究調査結果を発表した。
このアプリは、米国在住の22歳以上のApple Watch(Series 1、2、3)ユーザーを対象に2017年11月に米国のApp Storeで公開され、公開後8カ月で40万人以上がダウンロードした。
この調査は、Apple Watchの心拍数脈拍センサーからのデータで心房細動を検出できるかどうかを判断するために実施した。心房細動は自覚がないことが多く、放置しておくと脳梗塞や心不全などに繋がる危険のある症状だ。
Apple Watchのセンサーで検出する心臓のリズムに異常があると、Apple WatchとiPhoneの両方でプッシュ通知を表示し、iPhoneでの無料の動画相談を受けられる。この相談は年中無休の米遠隔医療サービスAmerican Wellを通じ、研究に参加する医師が担当した。相談した参加者は携帯型心電図パッチによる継続検査を受けた。
この研究で、心臓のリズム異常の通知を受信したのは参加者の0.5%だった。スタンフォード大学は、これを過剰通知の可能性の低さとして評価した。また、アプリから通知を受け、心電図パッチで追跡調査した参加者の34%が心房細動だったことが分かった。
なお、Apple Watchの最新モデルSeries 4は心電図機能を搭載しているが、調査開始後の発表だったため、対象になっていない。
Appleのジェフ・ウィリアムズCOO(最高執行責任者)は発表文で「消費者がApple Watchを通じて心臓の健康について有用で実用的な情報を得続けることを願う」と語った。
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