御堂筋も「御堂筋マッスル」と誤訳 堺筋→「堺マッスル」問題、太子橋は「プリンスブリッジ」
「堺筋線」が「サカイマッスルライン」と誤訳されていた、大阪メトロの英文サイト。誤訳はこれにとどまらず、「御堂筋線」は「ミドウスジマッスルライン」、「太子橋今市」は「プリンスブリッジ イマイチ」に。
大阪メトロの英語サイトで、「堺筋線」(さかいすじせん)を「サカイマッスルライン」(堺筋肉線)などと誤訳しているとネットユーザーから指摘があり、メトロがサイトを非公開にした問題。米Microsoftの自動翻訳ツールによる翻訳をそのまま掲載したことが原因という。
MicrosoftのBing翻訳とGoogle翻訳で「堺筋」などの翻訳を比べた記事も掲載しました:「堺筋線」Google翻訳でも“筋肉線”、「堺筋」は“大腿筋” 機械翻訳の難しさ
各社の報道で間違いが指摘されていたのは、「堺筋線」→「サカイマッスルライン」、「天神橋筋」→「テンジンブリッジマッスル」、「3両目」→「3アイズ」、「天下茶屋」(てんがちゃや)→「ワールドティーハウス」だが、筆者が調べてみたところ、サイトの誤訳はこれにとどまらなかった。
例えば、「御堂筋線」(みどうすじせん)は「ミドウスジマッスルライン」に。誤訳な上、スジ(筋)とマッスル(筋肉)がかぶっている。今里筋線も「イマザトマッスルライン」だ。
さらに、「太子橋今市」(たいしばしいまいち)という駅名は「プリンスブリッジ イマイチ」と、王子様っぽい名称になっていた。
単語の訳だけでなく、英文もおかしいものが目に付いた。例えば、太子橋→プリンスブリッジの誤訳があったページでは、乗務員が列車の扉を開け忘れて出発してしまい、次の太子橋今市駅で乗客から申告があって発覚した――という内容を報告していたが、英文では「今市駅到着後、次のプリンスブリッジは顧客の報告によって発見された」(Following the arrival of the Imaichi station, the next Prince Bridge was discovered by the customer's declaration)と意味不明になっていた。
もちろん、正しく翻訳できている部分も多い。「堺筋線」や「御堂筋線」は、誤訳により筋肉にされてしまった部分と、正しく「サカイスジライン」「ミドウスジライン」と訳されている部分があり、自動翻訳の精度にかなりブレがあるようだ。
この記事はYahoo!ニュース個人に3月20日に掲載された御堂筋も「御堂筋マッスル」と誤訳 堺筋→「堺マッスル」誤訳問題、太子橋は「プリンスブリッジ」に、一部編集を加えて転載したものです。
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