日本年金機構は3月25日、世田谷年金事務所の男性所長から「Twitterに不適切な発言をした」との申告を受けたため、この所長を本部人事部付けに異動し、更迭したことを明らかにした。事実関係を調査した上で、処分を検討する。
この所長はTwitterを匿名で運用しており、「在日一層、新規入国拒否でリセットしましょう」などとヘイト発言を繰り返したり、著名人を攻撃したりしていた。
23日、この所長が実名と所属を明かして運用していたInstagramの投稿を、匿名で運用していたTwitterにも投稿。Twitterには誤って投稿したとみられ、「ヘイト発言を繰り返していた人が、年金事務所の所長だったとは」とネットで騒ぎになっていた。
この所長は24日、過去のツイートをすべて削除した上で、「私が行ったヘイト発言について本日会社に報告した」「今後二度とヘイト発言を行わない」「私の個人的な発言により、傷ついた皆様に深くお詫びいたします」などと投稿していた。
年金機構によると、この所長から24日、「Twitterで不適切な発言をした」との報告があり、25日付で所長を解任したという。「現在、事実関係を調査中」としており、今後の処分などは調査後に決める。
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