ネット記事の英数字を“半角”に 「神戸新聞ネクスト」が方針を変えた理由
「神戸新聞ネクスト」が「配信記事の英数字半角化に取り組みます」と発表し、一部で話題になっている。新聞社のニュースサイトは、いまも英数字は全角表記が主流。そんな状況の中で神戸新聞が方針を転換した理由は、読者から寄せられた厳しい意見だった。
神戸新聞の公式Twitterアカウントが4月15日、電子版「神戸新聞ネクスト」について「配信記事の英数字半角化に取り組みます」と発表し、一部で話題になっている。新聞社のニュースサイト(電子版)は、いまも英数字は全角表記が主流。そんな状況の中で神戸新聞が方針を転換した理由は、読者から寄せられた厳しい意見だった。
きっかけは3月19日付で掲載した「新聞社のネット記事って、英数字はなぜ全角?」という記事。全角表記に疑問を抱いた記者が電子版「神戸新聞ネクスト」の担当者に理由を聞くと、全角にしなければならないルールは存在しないという。原稿執筆ソフトが全ての文字を全角で出力し、そのままアップするから全角になる。手を加えない理由は、作業の負担が大きくなること、そして「ユーザーから直接要望がこない」だった。
このコメントが読者を刺激したのか、後日談を書いた4月14日付の記事では、読者の反響が「それは厳しいものだった」としている。その後、神戸新聞ネクスト編集部は方針を転換。メールアドレスやURLなど、アルファベットについては半角表記すると決めた。年齢や電話番号などの数字についても検討していく。
ネットユーザーからは「読みにくい」「コピペできない」など不評の全角英数表記。しかし、主な新聞社のサイトを見ると、半角にしているのは日本経済新聞などごく一部で、読売新聞、朝日新聞、産経新聞などは全角のみ。毎日新聞は記事によって異なっている。神戸新聞ネクストの判断は、業界に一石を投じるか。
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